1サムエル3:9
『【主】よ。お話しください。しもべは聞いております』(新改訳)「主よ、お話しください。僕は聞いております。」(新共同訳)
「僕聽くヱホバ語りたまへ」(文語訳)
『しもべは聞きます。主よ、お話しください』(口語訳)
語順のちがいはあるものの、意味は本質的には変わらない。ちなみにヘブル語本文の語順のままならば、「お語りください、主よ。聞いております、あなたのしもべは。」となる。もっとも語順どおりに訳したから忠実な訳とはかぎらない。
肝心なことは、王国時代を開く最初の預言者サムエルの少年期を紹介するにあたって、彼の最初の務めは話すことではなく、聴くことにあったという事実である。自ら語る者は偽預言者であり、主から預かった言葉を語る者こそ真の預言者である。
35年間聖書を邦訳だけれど何度も通読はしてきた。つい愚かにも、「わかったような気になる」危険がある。伝道者のはしくれとして、常に主に耳を傾ける者でありたい。そういう意味で、「向こうからやってくる主のことば」として、ローズンゲンに期待している。
「まやかしの証人は滅びる。
しかし、よく聞く者はいつまでも語る。」箴言21:28