苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

南ユダ王国滅亡  もう一つの理由

 南ユダ王国滅亡の理由は、彼らがまことの神を捨てて偶像崇拝に走ったことに対する神のさばきであると旧約聖書は述べています。それは、そのとおり。だが、もう一つの理由があります。

万軍の【主】はこう仰せられる。「正しいさばきを行い、互いに誠実を尽くし、あわれみ合え。やもめ、みなしご、在留異国人、貧しい者をしいたげるな。互いに心の中で悪をたくらむな。」
それなのに、彼らはこれを聞こうともせず、肩を怒らし、耳をふさいで聞き入れなかった。彼らは心を金剛石のようにして、万軍の【主】がその御霊により、先の預言者たちを通して送られたおしえとみことばを、聞き入れなかった。そこで、万軍の【主】から大きな怒りが下った。
「呼ばれたときも、彼らは聞かなかった。そのように、彼らが呼んでも、わたしは聞かない」と万軍の【主】は仰せられる。
「わたしは、彼らを知らないすべての国々に彼らを追い散らす。この国は、彼らが去ったあと、荒れすたれて、行き来する者もいなくなる。こうして彼らはこの慕わしい国を荒れすたらせた。」ゼカリヤ書7章8−14節

 社会的弱者、マイノリティにとって、最後のよりどころは公の法廷でしょう。ところが、その法廷で彼らの訴えに対して公正な裁きが行なわれなくなっているとしたら、その国家はもはや国家としての役割を果たしていません。格別、まことの神の名を掲げた国家が、そういうありさまであるとしたら、問題は重大です。それで、神は南ユダ王国を滅ぼされました。