この話のなかで三重県松坂市市長山中光茂氏が、「たかが総理大臣ごときが憲法解釈の最終判断はできない」と言っているのは、最初聞いたときには、煽るためにあえて不遜なことばを用いているのかなあと思ったのですが、二度目に聞くと、そういう面も少々あるにしても本質的にはもっと大事なことを言っているのだとわかりました。
憲法解釈の最終判断の権威は最高裁にあります。その権威の源泉は、最高裁判事にたいする国民の直接の信任投票です。他方、国民は総理大臣を直接に信任投票をしていません。安倍さんは与党内の権力闘争の結果、その地位についただけのことです。
山中氏は、憲法判断にかんしては、最高裁判事のもつ権威は、総理大臣が持つ権威とはまったく別格であることを言おうとして、「たかが総理大臣ごとき」と表現しているのです。