苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

北イスラエル王国の滅亡の理由

17:6ホセアの第九年になって、アッスリヤの王はついにサマリヤを取り、イスラエルの人々をアッスリヤに捕えていって、ハラと、ゴザンの川ハボルのほとりと、メデアの町々においた。
 17:7この事が起ったのは、イスラエルの人々が、自分たちをエジプトの地から導き上って、エジプトの王パロの手をのがれさせられたその神、主にむかって罪を犯し、他の神々を敬い、 17:8主がイスラエルの人々の前から追い払われた異邦人のならわしに従って歩み、またイスラエルの王たちが定めたならわしに従って歩んだからである。 17:9イスラエルの人々はその神、主にむかって正らぬ事をひそかに行い、見張台から堅固な町に至るまで、すべての町々に高き所を建て、 17:10またすべての高い丘の上、すべての青木の下に石の柱とアシラ像を立て、 17:11主が彼らの前から捕え移された異邦人がしたように、すべての高き所で香をたき、悪事を行って、主を怒らせた。
  17:12また主が彼らに「あなたがたはこの事をしてはならない」と言われたのに偶像に仕えた。 17:13主はすべての預言者、すべての先見者によってイスラエルとユダを戒め、「翻って、あなたがたの悪い道を離れ、わたしがあなたがたの先祖たちに命じ、またわたしのしもべである預言者たちによってあなたがたに伝えたすべての律法のとおりに、わたしの戒めと定めとを守れ」と仰せられたが、 17:14彼らは聞きいれず、彼らの先祖たちがその神、主を信じないで、強情であったように、彼らは強情であった。 17:15そして彼らは主の定めを捨て、主が彼らの先祖たちと結ばれた契約を破り、また彼らに与えられた警告を軽んじ、かつむなしい偶像に従ってむなしくなり、また周囲の異邦人に従った。これは主が、彼らのようにおこなってはならないと彼らに命じられたものである。 17:16彼らはその神、主のすべての戒めを捨て、自分のために二つの子牛の像を鋳て造り、またアシラ像を造り、天の万象を拝み、かつバアルに仕え、 17:17またそのむすこ、娘を火に焼いてささげ物とし、占いおよびまじないをなし、主の目の前に悪をおこなうことに身をゆだねて、主を怒らせた。 17:18それゆえ、主は大いにイスラエルを怒り、彼らをみ前から除かれたので、ユダの部族のほか残った者はなかった。(列王記下)

 北イスラエル王国の都サマリヤは、アッシリヤによって陥落させられ、人々は東方へと強制移住させられてしまう。紀元前722年のことである。聖書は北イスラエル滅亡の原因は彼らが二つの金の子牛像、アシェラ像、天の万象、バアル崇拝にふけったことに対する主の怒りであると告げている。金の子牛像は北イスラエル王国の最初の王ヤロブアム1世が始めたいわば国家神道であり、その他は国際交流のなかで異国から入り込んだ偶像である。偶像崇拝は、神の民を滅亡にいたらせる。