昨日は、エフーがアハブ家を滅ぼすというイスラエル王国の王朝交代における「毒をもって毒を」だった。今度はイスラエル国の滅亡にアッシリヤが主の怒りの杖として用いられた件。しかし、アッシリヤもまたその高慢を罰せられることになる。地上の列強は、それぞれが自国こそ正義であり、敵国は悪であると主張しあって戦い、戦争が終われば「勝てば官軍」「勝てば正義」ということになってしまうのだが、歴史の支配者から見たら、悪と悪の戦い、五十歩百歩なのである。鶴田浩二ではないが、♪何から何まで 真っ暗闇よ 筋の通らぬ ことばかり 右を向いても 左を見ても馬鹿と阿呆の 絡み合いどこに正義の国がある♪ という感じである。
10:5 ああ。
アッシリヤ、わたしの怒りの杖。
彼らの手にあるわたしの憤りのむち。
10:6 わたしはこれを神を敬わない国に送り、
わたしの激しい怒りの民を襲えと、これに命じ、物を分捕らせ、獲物を奪わせ、
ちまたの泥のように、これを踏みにじらせる。
10:7 しかし、彼自身はそうとは思わず、
彼の心もそうは考えない。
彼の心にあるのは、滅ぼすこと、
多くの国々を断ち滅ぼすことだ。
10:8 なぜなら、彼はこう思っている。
「私の高官たちはみな、王ではないか。
10:9 カルノもカルケミシュのよう、
ハマテもアルパデのようではないか。
サマリヤもダマスコのようではないか。
10:10 エルサレム、サマリヤにまさる刻んだ像を持つ
偽りの神々の王国を私が手に入れたように、
10:11 サマリヤとその偽りの神々に私がしたように、
エルサレムとその多くの偶像にも
私が同じようにしないだろうか」と。
10:12 主はシオンの山、エルサレムで、ご自分のすべてのわざを成し遂げられるとき、アッシリヤの王の高慢の実、その誇らしげな高ぶりを罰する。
10:13 それは、彼がこう言ったからである。
「私は自分の手の力でやった。私の知恵でやった。
私は賢いからだ。
私が、国々の民の境を除き、
彼らのたくわえを奪い、
全能者のように、住民をおとしめた。
10:14 私の手は国々の民の財宝を巣のようにつかみ、
また私は、捨てられた卵を集めるように、
すべての国々を集めたが、
翼を動かす者も、くちばしを大きく開く者も、
さえずる者もいなかった。」