昨年、8月の原爆記念日の映像だっただろうか、一人の高齢の医師が街頭で放射線内部被曝の危険について訴えているのを見たことがある。肥田舜太郎医師である。氏は広島原爆投下により自身が被爆、その後被爆者の救援・治療にあたられる。臨床体験をふまえて「原爆ぶらぶら病」と呼ばれる症状や、内部被曝、低線量被曝の影響に関する研究にも携わってこられた。
その肥田医師が、内部被曝の危険性について簡潔に説明している記事が下記のサイトにあると教えていただいたので、紹介しておく。ぜひ読んでいただきたい。http://nikkan-spa.jp/116116
ごく簡単に要点をあげておく。以下の三点
1.「年間何ミリシーベルト以下だから大丈夫です」というのは大ウソ
外部被曝と内部被曝の危険性はまったくちがう。レントゲン照射とか、飛行機に乗ったばあいなどは外部被曝なので、その数字に照らして、食べ物に含まれる放射性物質がたいしたことないという言い方は意味がないというかウソである。放射性物質を呼吸や食料によって体内に取り込んだ場合、たとえ微量でも24時間、その放射性物質はからだを攻撃し続けるからである。
2. 放射線に対抗する唯一の方法は、生まれつき持っている免疫力を弱めないこと
原発事故で放射能がばらまかれ、ほとんどの人は食物や呼吸によって放射性物質を取り込まない生活をすることは困難になってしまった。こうした状況での対抗手段は、生来の免疫力を高める生活習慣を身につけて実行することである。
筆者注:2つのことをお勧めしたい。
①ビタミンCをはじめとする抗酸化力のある食べ物をとるように努める。
http://d.hatena.ne.jp/koumichristchurch/20120608/p1
<追記2012年7月13日>
ただし、ここで挙げられている臨床例、また、紹介されている外国語論文では、いずれも大量の放射線被曝をしたばあいにビタミンCなどの高濃度投与に効果があったという例であって、それがただちに低線量環境下での長年にわたる内部被曝に効果があるかどうかは、確定できないという解説もある。
ただし野菜・果物からとるほうが効果があり、サプリメントにどれほど効果があるかはわからない。ビタミンは単独では吸収されにくいからかもしれない。②リンゴペクチンを取ることでセシウムを排出する。
リンゴペクチンは1日リンゴを皮ごと2個食べるか、サプリメントを用いる。ただし、サプリのばあい取り過ぎないように注意。
http://d.hatena.ne.jp/koumichristchurch/20110810/p1
3.日本の医学界が被曝の影響を無視してきた理由
戦後、日本の医学会は、原爆の被曝の長期の影響を無視し、国もほとんど被爆者の支援などしてはこなかった。被爆者たちはさまざまな症状と差別に苦しんできた。原爆の長期の影響が無視されたのは、米国の軍事機密とされたからである。