苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

魚介汚染の危険・・・青山貞一

 「水は低きにつく」というわけで、高いところにあるものは、いずれ低いところに下がってくる。福島第一原発から放出された放射性物質は直接海に流れ込んだものだけでなく、空に放出され、山に落ちたものであれ、海に落ちたものであれ、結局は海底にたまることになる。青山貞一氏が魚介類汚染について述べている。大事なことだと思うので、アップしておく。
 なお、右のリンク「水産物放射性物質調査結果」も参照し活用されるとよい。底生の魚介類に放射性物質が多く、ほかはたいしたことはない。筆者はイカナゴの佃煮が好物なので、がっくり。イカナゴは海底の砂の中で昼寝するんだそうである。今のうち関西のくぎ煮を食べておこう。他に魚では、カレイ、アンコウ、アイナメなど。それから貝とか海藻はみんなそうである。

原発事故以来、官民を問わず膨大な量のモニタリングデータが公にされてきたが、なぜか魚介類に含まれる放射性物質汚染に関するデータは、きわめて限られている。
 理由はやはり太平洋側の海洋汚染が相当深刻なためだろう。
 日本の気象庁気象研究所が2011年11月16日に発表したシミュレーション結果によると、放射性物質のうち、とくに放射性セシウムは今年の4月までに70〜80%が海に落ち、陸地に降ったセシウムは30%程度と推測している。
 気象研究所の研究チームによれば、2011年3〜4月は偏西風で運ばれるために陸地に落ちる量は少なく、その分海洋が汚染されたとみている。ヨウ素131は放出量の約65%が海に落ちたとしている。
 ちなみに私たち環境総合研究所が2011年春に行った放射性物質の3次元の移流、拡散シミュレーションでも類似の結果がでている。通常、陸側が表示されるが当然のこととして、西風系の場合には放射性物質は太平洋側に落ちる。
 陸側におちた放射性物質も最終的に海に流れ込む。今後、近海魚や回遊魚だけでなく、底生魚介類の汚染が深刻になると推察される。
 本動画は、この分野第一線で漁民やNPOとも議論しあう中で調査研究をしてきた青山貞一さんに詳しくその実態、裏事情、一般国民はどうすればよいかなどについてのご意見を伺った。
 池田こみち 環境総合研究所副所長/インタビューア 2012.2.6