苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

童謡説教


 (散歩道のかたわらの家のポストがクリスマス準備を始めました。)


 今回の小海訪問で、礼拝後の愛餐会で宮村武夫先生が童謡説教をしてくださいました。3年ほど前は私が地域の小学校に読み聞かせボランティアに行くときに伴ってくださって、子どもたちを前にしてくださったのですが、今回は、教会の老若男女を前にしてくださいました。
 童謡説教というのは、会衆と一緒に何か童謡をひとつ歌いながら、即興で聖書的な観点からの解釈をしてメッセージを提供するというものです。即興ということがひとつのポイントであり、もう一つのポイントは漢字のことばではなく、やまとことばの童謡であるということです。
 たとえば、3年前の小学6年生相手ではこんな具合でした・・・。記憶をたどって書いてみます。

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先生「では、みなさん、なにを歌いましょうか?」
児童「めだかの学校!」
先生「じゃあ、みなさん、ご一緒に歌いましょう。ハイ・・・」

めだかのがっこうは川のなか
そーっとのぞいてみてごらん
そーっとのぞいてみてごらん
みんなでおゆうぎしているよ 

先生「はい、まず、そこまで。
  『たいせつなことは二回、言います。』
   この歌を作った人は伝えたいことを二回言いました。
   それはなんでしょう。」
児童「『そーっとのぞいてみてごらん。そーっとのぞいて見てごらん。』   です。」
先生「そのとおり!『そーっとのぞいて見てごらん』です。
   ではなぜ、ばたばた走っていってのぞかないで、
   『そーっとのぞく』のが大切なのでしょう?」
児童「はい! そうしないと、めだかが逃げちゃうからです。」
先生「そのとおり! 『そーっと』のぞくって大事なんだね。
   そーっとのぞかないとわからないことがあるんです。
   みなさんは、来年はもう小学校を卒業し中学生になりますね。
   すると、勉強だとか部活動だとか委員会活動だとか受験だとか、
   さらに、上の学校に行ったり、就職したり・・・と
   ばたばたばたばた忙しくなることだと思います。
   でも、ときどき、『そーっと』自分の心の中をのぞいて、
   心を静かにして、
   そーっと、自分が生きていること、生かされていることの
   意味を考えてみてください。
   では、続きを歌って見ましょう。ハイ」

めだかの学校のめだかたち
だれが生徒か先生か
だれが生徒か先生か
みんなでげんきにあそんでる


先生「ここにも、やっぱりたいせつなことばがありますね。なんでしょう?」
児童「くりかえしているから、『だれが生徒か先生か』です。」
先生「そのとおり。たいしたもんだね、よくわかりました。
   学校というのは、先生が教える人で、生徒は教えられる人
   ということに一応なっています。
   けれども、ほんとうは先生も、生徒のみなさんを教えながら、
   たいせつなことを教えてもらっているのです。
   おたがいに教え、おたがいに教えられながら、
   せいちょうしていく。
   だから、先生も生徒を、生徒も先生をおたがいに
   うやまいあって学びあっていく。
   それがたいせつなんですよ。
   では、今日はここまで。」

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 こんなふうなお話でした。3年ほど前のことなのに記憶にはっきり残っていますねえ。たいしたものです。いえ、自分がたいしたものだというのではなくて、お話が、です。ちゃんと「めだかの学校」の歌詞の解釈として必然性をもって説き起こされた「童謡説教」だから、歌詞をもう一度味わうと、思い出せるんですね。ただのこじつけだと、こうは行かないでしょう。
 あのときは、もうひとつは「ぞうさん」の童謡説教でした。そして、今回は一つ目が「どんぐりころころ」二つ目が「ふるさと」でした。今回はどうも、愛餐会でおいしいごちそうを召し上がりすぎたせいか「切れ味がわるいなあ」と隣の奥さんの顔をみて、くびをかしげて笑っていらっしゃいましたので、切れ味のよかったものを紹介しました。
 ところで、今これを書いていて調べたら、「めだかの学校」は第三節まであることを知りました。こんなふうです。

めだかの学校はうれしそう
みずにながれてつーいつい
みずにながれてつーいつい
みんながそろってつーいつい

 あなたは、ここにどんなメッセージを読み取るでしょうか。


追記
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