苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

神を知ること、神を愛すること


   (松原湖錦秋)



 先日、宮村先生のうちを訪ねたら、訳者から贈呈されたんだとおっしゃって、J.I.パッカー『ピューリタン神学総説』(一麦出版社)を見せてくださった。パラパラと目次を読んでみた。床が抜けたら困るので、やたらと本を買わないことにしているのだが、それでも、この本は手に入れるべきだと思った。値段を見たら5400円。「でも、本文が450ページもあって、しかも二段組だから、字がいっぱいあって、実質二冊分。お得ですね。」とつぶやいたら、宮村先生が「へえ。おもしろい考え方をするねえ。」とおっしゃった。
  腹巻にこう書いてある。「禁酒禁煙、禁欲主義で、喜びを知らぬ律法主義者、知性、ユーモアに欠けたファンダメンタリストといった、従来の誤ったステレオタイプピューリタン像を完全に覆し、信仰と神学の巨人として屹立する真のピューリタン像を生き生きと描く画期的な研究」。
 パッカー先生は、じかに学ぶ機会があったらなあと神学生時代に思った唯一の外国の現役神学者である。当時、Knowing God(『神について』)という本が翻訳されていたのを読んで、感銘を受けたのだった。だが結局、そういう機会がないままに今日まで来てしまった。にもかかわらず、妻と私は「パッカー先生」などと親しげに呼んでしまう・・そういう意味でも唯一の神学者である。「カルヴァン先生」、「ルター先生」と呼ぼうとは思わない。
 パスカルは「神を知ること」と「神を愛すること」との間の隔たりの大きさを嘆いていたが、パッカー先生は、神を知ることから神を愛することへの橋をかける人だったのである。・・・「神を知ることと神を愛すること」は、回心のとき以来の私の課題だった。(『神を愛するための神学講座』の最後の章を参照。)
 というわけで、エイヤッと注文してしまった。ひさびさのパッカー先生の本、楽しみ楽しみ。