苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

環境中の放射能の今後

 先日、ある方と話していてチェルノブイリ周辺における放射線量の変化について聞きました。事故当初の見通しでは放射線量は年を経るにつれて右肩下がりで減って行くものだと予想されていたそうですが、実際には何年かたってから、逆にグーンと放射線量が増えたそうです。自然のシステムの中に放射性物質が取り込まれて循環するようになってしまった結果だということです。正確には教えてもらうことができなかったのですが、読者でこのことをご存知の方はコメント欄で教えてください。
 筆者の推測というより想像にすぎませんが、たとえば地面に落ちた放射性セシウムが時間をかけて徐々に土中深くもぐってゆき地下水に入り、水と一緒に根っこからたとえば森の木々に吸い上げられて、時期がきたら花粉に集中して大気中に放出されたというようなことでしょうか。放射性スギ花粉の飛散なんてことになったら、これは大変なことです。これはあくまでも筆者の想像。
 とにかく地下水にまで放射性物質が入ってしまうことは、どうしても防ぎたいところです。小出氏はメルトダウンメルトスルーが起こったとすれば、もはや高熱の燃料は格納容器にとどまっている道理はないので、現在、おそらくどろどろの核燃料は建屋のコンクリートの床を溶かしつつ地面にめりこみつつあって、地下水に入りつつあるだろうと推測なさっています。それゆえ、放射性物質を含んだ地下水を、周辺の地下水脈への広がり、海への広がりを防ぐために「地下ダム」建設を急ぐべきだとかなり前から主張なさっています。東電も地下ダムを検討しているけれども、1000億円かかるので、先送りにしています。これまで常に、事故を小さく見せようと振舞って、後手後手に回って損害を大きくしている東電らしいことですが。

 ところで、放射性物質を食べてしまうバクテリアチェルノブイリで発見されているそうです。ヒマワリとかアブラナが土の中の放射性物質を吸い上げることを利用して、土の浄化を図るということはすでに実験中ですけれども、吸い上げたその個体の中には放射性物質が集中しているので、それをコンクリートの石棺に閉じ込めておかねばなりません。いつ石棺にひび割れて環境中に漏れ出すかという問題が残ってしまいます。それに肝心の放射性物質の吸収力についても、いろいろと議論があるのだ実情のようです。
 それに比べると、上のバクテリアがもしほんとうに放射性物質を消化してしまうことができるというならば、これは実に画期的なことです。培養して土の中にこれを増やしていくことができれば、土壌の回復ができることになります。ナウシカ菌と呼べばという人もいるみたいです。
http://digitizedinformation.blogspot.com/2011/04/blog-post_8820.html
でも、残念ながら「放射能を食べる」というのは誤解のようです。どこまでも、放射性物質は私たち人間の手に負えないものなのですね。こんなものを作り出してしまう原子力利用は、やはり、私たち人間に許された分を超えたことであると思います。
http://blogs.yahoo.co.jp/yhiro_pssj/23626080.html
http://blogs.yahoo.co.jp/yhiro_pssj/23622557.html

  庭のブルーベリー