苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

日本海の異常な豊漁は巨大地震の置き土産か、それとも予兆か?

 共同通信が6月11日、近海のマグロの異常な豊漁について伝えている。
 「夏に最盛期を迎える近海のクロマグロ漁が、今年は早くも活発化している。6月に入ってから日本海で豊漁が続いて卸値は値下がり。鮮度抜群の高級マグロがお手頃価格で店頭にお目見えしている。
 毎年、マグロは5月半ばすぎから巻き網や定置網での水揚げが徐々に増えてくる。今年はシーズン当初から新潟県佐渡島周辺や青森県沿岸など日本海の北部で漁獲が好調に推移。水揚げ基地の鳥取県境港市の漁港では、6月上旬までの水揚げ量が約720トンで昨年のほぼ10倍と3年ぶりの豊漁に沸いている。青森県深浦町沿岸の定置網漁も、昨年を大幅に上回る漁獲が続いている。
 日本海での豊漁を受け、東京・築地市場中央区)の6月上旬のマグロ上場量は昨年に比べ4割増加。特に6日は、1日の入荷量としては過去10年間で最も多い1080匹、40トン近いマグロが卸売場に所狭しと並び、市場関係者からも驚きの声が上がった。」
 豊漁はめでたいことであるが、筆者は、このニュースに触れて不吉な感じをいだいた。吉村昭三陸海岸津波』を読んだことのある人ならば、きっと同じ思いをしているであろう。1896年の明治三陸地震津波と1933年の三陸地震の2回の大地震の前は、異常な豊漁であったと吉村は書きとどめている。もともと、岩手県三陸地方には、イワシがよく捕れるときには大地震がある、という言い伝えがある。明治三陸地震の前兆現象として、マグロ、イワシ、カツオの大豊漁ということがあった。青森県鮫村から湊に至る海岸では、その年は不漁であったが5月下旬頃からイワシの大群が押し寄せてきた。また、吉村は、この異常な豊漁とあわせて、三陸沿岸各地における他の前兆現象について記している。青森県では夜に青白い怪火が沖合に出現し、岩手県では海藻が異常繁殖し、三陸沿岸一体にウナギが大繁殖した。また、井戸水がすべて濁り始めたというのである。
 なぜ巨大な地震には豊漁がともなうのかはよくわからない。よくわからないが事実である。おそらく海底火山の活動によって冬場から海水が温められプランクトンが多く発生し、それを小魚が食べ、それをイワシが食べ、そしてカツオ、マグロが食べたということであろう。現在の日本海の豊漁が3月11日の三陸から福島にかけての地震の名残であるとすれば、地震の置き土産ということで済むのだが、逆に、これから日本海側で起ろうとしている巨大地震の前兆である可能性も高い。豊漁が日本海側で、東日本大地震とは距離的に遠すぎるからである。
 それゆえ、日本海側はその地震に備えて生活をしていただきたい。家具が倒れないように備えをすること。
 今回の異様な豊漁が地震の前兆であるかどうかは、過去の経験からいえば、井戸水がにごってきてはいないかということに着目すべきであろう。日本海側では、佐賀玄海原発、島根原発若狭湾敦賀湾の14基の原発能登、新潟柏崎という原発が立ち並んでいる。敦賀湾には危険な状態に陥っている高速増殖炉もんじゅがある。これは非常に気になる。ほんとうはすべて廃炉にしたいところだが、急にはできないのだから、最低限停止(アイドリング状態)にして地震に備えるべきである。首相には、第二歩のご決断を促したい。

 今朝はペンテコステ礼拝。聖霊に満たされて、クリスチャンの読者は神にあわれみを求めて祈って欲しい。筆者は、佐賀、島根、福井、石川、新潟各県の知事たちに原発を止めましょうねとメールを送った。