苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

尾鰭

 もう25年も前になるが、補教師三年目、数日入院したことがある。十二指腸潰瘍で、かなり出血したらしく目の前が暗くなって倒れてしまったのである。赤血球値が通常の三分の一だと言われた。妻が教団事務所に連絡したので、全国の牧師さんたちが祈ってくださった。神様が祈りに応えてくださって、翌日朝、手術準備の為の胃カメラではもう潰瘍の場所はいえてしまっていた。念のため一週間病院にいて、退院となった。
 家におとなしくしていると、Sくんが見舞ってくれた。大学生時代からの友人の若い牧師である。病院経由だという。
「もう退院したんか。水草が講壇で下血したと聞いてびっくりして来たんや。」
 えー! いくら水草でも講壇で下血はしないでしょ。講壇で沖田総司みたいに喀血したとかいうなら、まだ格好がつくけど、講壇で下血って・・・いったいどういう姿ですか。話に尾ひれがつくとはおそろしい。
 今朝、食卓で家内とそんなことを思い出しながら話していたら、笑いが止まらなくなってご飯粒が気管に入って、死ぬところだった。これで死んだら、またどんな尾ひれがつくことやら。