苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

穀菜食の生き物


 住み込みで農業の修行をしている息子から、写真が送られてきた。今年の初物のサラダである。

「神は仰せられた。『見よ。わたしは、全地の上にあって、種を持つすべての草と、種を持って実を結ぶすべての木をあなたがたに与える。それがあなたがたの食物となる。また、地のすべての獣、空のすべての鳥、地をはうすべてのもので、いのちの息のあるもののために、食物として、すべての緑の草を与える。』そのようになった。 」(創世記1:29,30)とあるように、もともと人間は穀物菜食の生き物として設計されている。
 しかし、大洪水の後、恐らく自然環境の変化ゆえに植物だけでは十分な栄養が摂取できない状況になったので、主は人間に肉食を許されたと書かれている。「それで、神はノアと、その息子たちを祝福して、彼らに仰せられた。『生めよ。ふえよ。地に満ちよ。野の獣、空の鳥、──地の上を動くすべてのもの──それに海の魚、これらすべてはあなたがたを恐れておののこう。わたしはこれらをあなたがたにゆだねている。生きて動いているものはみな、あなたがたの食物である。緑の草と同じように、すべてのものをあなたがたに与えた。』」(創世記9:1-3)
 動物の食べ物は、その歯列に特徴がある。肉食獣である猫科の動物は犬歯のみである。門歯にあたる歯まで尖っている。草食獣である牛や馬に犬歯はなくて、尖っていない門歯(草を切る)と臼歯のみである。人間はどうかといえば、成人のばあい、上下32本で臼歯20本、尖っていない門歯8本、犬歯は4本のみである。つまり、8:5:1の比率である。人間は肉食動物として造られていないことが、これをみてもよくわかろうというものだ。変貌時のドラキュラは例外。
 こうしてみると、私たち現代人は、どうも肉食獣みたいに肉を食べすぎのようである。もっと米と野菜を食べないと正常な食生活とは言えない。戦後、日本人の食生活は欧米化して肉食が急激に増えたので、大腸がんが激増したということがしばしば指摘される。特に日本人は長年穀物菜食に馴染んできたので、腸が欧米人よりも長いから腸に肉のかすがたまって異常発酵してガンになりやすいとは、よく聞かされる話である。
 おならの臭い人は、ガン防止のため、もっと野菜を食べよう。米を食べよう。