苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

農園エデン、スタート


 長男はすでに二週間前から本格的な農場で修行をさせていただいているが、山々の落葉松も芽吹いてきたので、我が家の農園も今シーズンをスタートした。午前中、妻が畑に種が飛んで侵入した矢車草を避難させて、草取りをしてくれた。妻は花が好きで種が飛んで生えてきたものもていねいに避難させる。私は畑に食べられない植物が生えているのは抜いてしまう方であるし、私には草取りの賜物がないが、妻には草取りの賜物があって、きちんと草取りができる。妻以上に草取りの賜物があるのは娘で、去年は畑一面にはびこっているスギナを徹底的に抜いてくれたので、今年はスギナがほんの少ししか生えてきていない。その代わりに、二年、土を休ませて枝豆だけにしたことで、土がよくなったらしく、生える草がハコベに変わっていた。スギナはやせた酸性の土に生え、ハコベが生えてくるのは土が肥えてきたしるしである。
 準備ができたので、今度は私が石灰を少々まいて娘がかきまぜる。石灰をまくのは酸性に傾いている土を中和するためである。酸性土に生える作物はジャガイモくらいで、たいていの作物は弱酸性から中性を好む。ホウレンソウなど酸性土ではまったくできない。特にスギナがあった一部分に多めに、ハコベのあったあたりは少なめに。取っておいた乾燥剤の消石灰である。
 次に鍬で溝を掘る。この作業はちょっとしんどい。溝の深さは25㎝くらい。肥料は濃厚堆肥とかいうのと平飼いしている鶏舎でもらってきた床土。肥料がたっぷりある場合は全体にばらまいてかき混ぜるのだが、量がないので溝まきにした。肥料をまいたら土をかけて鍬で畝を立てる。お百姓さんのように美しくはいかないが、まあ適当に。そして、頂上をトンボですーっと平らにする。
 ほんとうはここでやめて、数日放置して石灰が溶けて土が落ち着くのを待つはずだったのだが、もうナスとトマトの苗は買ってきてあるので、植えてしまうことにした。さほど石灰は撒いていないのでたぶん大丈夫だろう。
 トマトとナスは菜園にはぜひほしいものなのだが、ここ二年間がまんしてきた。というのは、連作で作物に病気が出てしまったからだ。4年前と3年前せっかく育ったと思っても、できたトマトは尻黒病になり、ナスには目玉みたいな模様ができてしまったので、これは土を休ませるほかないということで2年間大豆だけを蒔いたのだ。今年はうまくいくだろうか?
 トマトもナスも、ともにナス科の仲間なのだが、性質はずいぶんちがう。ナスはデリケートなので苗もやさしくあつかって、ポットの土がくずれないようにして土に植える。一方トマトの苗はたいへん丈夫なので、バケツにぽいと入れて、根っこの土はじゃぶじゃぶ洗い流して病気のもとも撤去してしまう。そうして、寝かせ植えにする。寝かせ植えにしても、土から出ている部分が二三日するとすくっと立ち上がって伸び、埋められた茎の部分からも根っこが出て、根っこの丈夫な株ができるからである。作物の丈夫さは根っこの丈夫さなのだ。人間も同じこと。見えるうわべでなく、見えない根っこの部分がその株を、その人を支えている。

 トマト福寿の寝かせ植え

 ナス千両はやさしく

 ネギは又の部分まで土をかけないこと。昔、知らずに又までかけて全部枯らしたことがあります。盆をすぎたら土をかける。