苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

美ノ輪荘訪問

 小海町にある広域特別養護老人ホーム美ノ輪荘を、教会の姉妹たちと訪問した。童謡「雪」「春の小川」をともに歌い、続いて「幼なじみ」の二人の「ふるさと」「花嫁人形」「さくら」「いつくしみ深き」の演奏。そして、トルストイ『火は早く消さないと』を美樹さんが朗読し、わたしが短い講話をした。
 訪ねる家族もほとんどいないという老人ホームで、しかも、昨年のブタ・インフルエンザ騒ぎで慰問者を断わらざるを得なかったので、久しぶりの訪問者だということだった。歌においても、朗読においても、講話においても、一生懸命に、中には涙を流しながら聴いてくださる方もいらしてありがたかった。
 おもしろかったのは、私たちが讃美歌を歌うと合いの手を入れてくれるおばあちゃんがいたことだった。「いーつくしみふかーき」「ハイハイ」、「とーもなるイエスはー」「ハイハイ」「つーみとがうれいをとーりさりたもう」「ハイハイ」・・・という具合。
 トルストイの朗読の最中は、奥さんが隣の庭に産みつけた自分ちの鶏の玉子を拾いに行くと、隣の奥さんが出てきて彼女を泥棒呼ばわりするという場面では、「えーこまったなあ」。両家が争いになって暴力沙汰になると、「やーえらいことだ」。ついには、怒っただんなが隣家に放火してしまいそうになると、「えー!だめだめ!」結局、村がみんな大火事になってしまったら、「あーああ」というふうな具合だった。朗読者はそれでも、訓練しているだけあって、ちゃんと読み通された。たいしたものだった。
 噴き出しそうになるのをこらえるのがたいへんだったが、反応があって楽しかった。子どもの作文ではないが、また行きたい。


*クリスマスには毎年うかがっているのですが、昨年は上の事情があって行けなかったのです。