苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

原発震災近し


 昨日のニュースで麻生総理が、わが国の電力需要をまかなうにあたり、原発依存度を30パーセントから40パーセントに引き上げると発表していた。二酸化炭素排出量を抑制するためであるというのが、表向きの理由。ほんとうの理由は自民党の大口スポンサーである原発業界からの嘆願である。たしかに二酸化炭素排出抑制はたいせつなことであるが、それをテコにしてさらに原発を造り原発業界を利するとは亡国の愚策というほかない。
 現在、この狭い日本列島には50余基の原発がある。どれもこれも危険な爆弾だが、格別、危険なのは静岡県御前崎にある浜岡原発である。東海大地震発生は喫緊の課題であり、浜岡原発はその想定震源域の真ん中に位置しているからである。
 東海地震は歴史をさかのぼると、その周期は100年から150年である。前回は1854年にマグニチュード8の地震が起こっている。今2009年であるから、すでに155年目。いつなんどきM8の地震が来てもおかしくはない。国の地震調査委員会の2005年1月1日の報告では30年以内にM8の地震が発生する確率が84パーセントということである。今、2009年であるから、25年以内に巨大地震来る確率は90パーセント前後であろう。
 原子炉は地震に対して脆弱である。原子炉は、沖合いから冷却水を取り入れて、長いパイプで導いてきて、それをぐねぐねと炉の周りにめぐらしている。地震でパイプが破断したらどうなるか。車のエンジンのラジエターの液漏れと同じことで、炉は一気にオーバーヒートしてメルトダウンし爆発にいたる。地震の専門家によれば、東海地震がくるとその震源域の真ん中の真上にある浜岡原発は1メートルもジャンプするという。新潟柏崎で30センチばかり隆起して、あの有様だったのに、1メートルジャンプして原発がもつだろうか?下記のGEの原子炉技師菊池洋一氏は、自らの経験に基づいて、地震などなくても破断事故などがしょっちゅう起こっているのに、予想不可能な揺れをする巨大地震のなかでは冷却水パイプがもつ道理がない、とその講演のなかで断言している。
 東海地震が起きて浜岡原発4号機だけが爆発したばあい、放射能が風下にひろがる。チェルノブイリでは厳しい避難基準では半径160キロメートル以内、ゆるい避難基準では半径320キロメートル以内となった。南西の風秒速5メートルの場合、東海地方東部と、関東地方全域は6時間から8時間で放射能に汚染されてしまう。その場合、首都圏3000万人が難民となる
 東海地震よりも、もっと緊迫した状況に置かれているのは、宮城沖地震である。こちらはM7.5規模の地震が、30年以内に発生する確率は99パーセントと見積もられている。原発はといえば、女川原発がある。東北地方の第一の都市仙台がすぐそばにある。ここには私たち家族にとってたいせつなご夫妻が住んでいる。
↓こちらを参照↓
*ストップ浜岡原発 http://www.stop-hamaoka.com
*石橋教授の衆議院での説明
 http://www.stop-hamaoka.com/koe/ishibashi050223.html
*GE(ジェネラル・エレクトリック・カンパニー)の技術者菊池洋一氏の講演
 http://www.stop-hamaoka.com/kikuchi/kikuchi.html


☆読まれたし⇒原発全廃救国プロジェクト ↓をクリック
http://d.hatena.ne.jp/koumichristchurch/20110320/p2