苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

シベリアがゴールドラッシュだそうです

 1月29日のAFPニュースに「永久凍土にゴールドラッシュ」と見出しがありました。黄金が出たのかと思ったら、そうではありませんでした。地球温暖化でシベリアの永久凍土が溶けてきて、埋まっていたマンモスの牙が続々と掘り出されて来たというのです。以前にも、このブログで取り上げたことがありますが、現在、ワシントン条約では象牙の取引は禁止されていますから、今生きている象の牙の代わりに、かつてシベリアで生きていたマンモスの牙が高値で売買されるようになっているのです。その埋蔵量は50万トンと言われているそうです。1キロあたり1000ドルですから、

500,000×1,000×1,000=500,000,000,000=5000億ドルです。

マンモスの化石は、広さ300万平方キロのサハ共和国の広範囲にわたり埋まっている。サハ共和国の土壌は永久凍土で、これがマンモスを保存する巨大冷凍庫の役割を果たしている。マンモスの牙は「氷の象牙(アイスアイボリー)」の名で知られており、当局は、今もサハ共和国に推定50万トン分の牙が埋まっていると推定している。

 ロシアのマンモスの牙の輸出量は、2017年は計72トンで、その80%以上が中国に輸出された。

 地元の猟師や漁師は長年、川岸や海岸近くでマンモスの骨を採掘してきたが、価格はこの10年間で劇的に上昇した。

 中国では、高品質のマンモスの牙は1キロ当たり1000ドル(約11万円)以上の値が付く。サハ共和国北部は農業に不向きな気候で、仕事もないため、地元住民はマンモスの牙が安定した収入を得るための唯一の手段だと考えている。

 人々は、特定の地域で採掘を行うための免許を有料で取得している。認可を受けて10年以上採掘を行っているある男性は「ここでは今、マンモスラッシュが起きている」と語る。2013年には、マンモスの牙の採掘と売買を包括的に規制する法案がロシア議会に提出されたが、なぜかいまだに採決が行われていないと、不満を漏らす。(つづきはリンク先を参照)

 

  お金のことはともかく、これほど莫大なマンモスの群れが、かつてシベリアに住んでいたのですね。これはよく知られたことですが、見つかったマンモスの遺体は骨ではなくて、肉体も毛皮もあるのです。ですから、永久凍土が解けてくると狼が集まってきてその肉をあさるのです。マンモスの口と胃袋からは、未消化の温帯地域に生えている草が発見されています。マンモスは毛が生えているので、寒冷地に住んでいたのだと誤解している人がいて、雪の中に暮らすマンモスの絵など見ますが、あれは嘘です。マンモスには、寒冷地に住む哺乳類にはかならずある皮脂腺というものがありませんから、マンモスが暮らしていた環境は間違いなく温暖な気候でした。

 暖かい日差しの下で何百万頭というマンモスの群れが、草原で草を食んでいたところ、突然、マイナス百度という寒気が襲って、マンモスは冷凍されてしまったことは間違いないことです。

 その気候の激変の原因については、大規模は火山の噴火による暗黒化だとか、地軸の急激な移動だとか、映画デイ・アフター・トゥモローのような地球温暖化による海流の停止だとか、ノアの大洪水が関係しているのではないかとか、いろいろ言われていますが、ほんとうのところはわかりません。

 とにかく、地球の歴史は進化論者が前提としてきたような斉一説でないことだけは、確かなことです。大激変がこの地球を襲ったのです。

 

<追記>

 ちなみに、マンモスのハンコが普通に売られています。

www.heiando.net