苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

危険なブロック塀

 大阪府高槻市地震によってブロック塀が倒れ、小学4年生の女子児童が死亡するという痛ましい事故があった。ブロック塀は違法の高さであり、かつ、あとでつぎ足したものであって一番下の基礎部分にまで通っていなければならない鉄筋がはいっていなかった。小学校長は以前からこのブロック塀に不安を感じて、市の教育委員会に検査を依頼したが、教育委員会は問題ないとしていたという。
 市教育委員会がいう「問題ない」というのは、実は、法律上問題がないということにすぎず、安全上問題はおおありだったのである。1978年の宮城県沖地震でブロック塀が倒壊して28人が犠牲になったことをきっかけに、1982年にブロック塀の建築基準が厳格化されたが、それ以前に建てられたブロック塀については補強する義務がないのである。もっとも、今回の高槻市のブロック塀は高さ3.5メートルで旧建築基準法に照らしても違法建築物である。市教育委員会は本当に調査したのか?それに、法律がザル法であるから、法律上問題がなければよいという姿勢が間違っている。学校なのだから実質的に子供の安全上問題がないかこそが問われるべきである。
 しかし、私たちの身近に、危険なブロック塀はたくさんある。

http://www.casanavi.co.jp/exterior/watchout.php

 私は四川大地震のとき、現場に出かけたことがあるが、あちらはレンガ造りで鉄筋も全く入っていない塀だったから、積み木が崩れるように家々が倒壊し、7万人にせまる犠牲者が出ていた。天災でなく人災である。地震が来ないときにはブロック塀に鉄筋が入っていてもいなくても見かけは同じである。だが地震が来ると、それが塀なのかただの積み木なのか実態が判明する。主イエスの岩の上に建てた家と砂地に建てた家の譬え話に通じる。

正しいブロック塀はこちら

http://www.janome-block.co.jp/technical/

追記
今朝うちでブロック塀の規準を見てから会堂まで15分歩いてきたら、ほとんど違法のブロック塀ばかりでした。みなさんの家の周りもそうではないですか。・・・この改修を義務化するとなると、補助金を出さなきゃならないとか混乱が生じることを役人は恐れたのでしょうね。しかし、少なくとも学校は法律上問題がないという基準でなく、安全上問題がないという基準であるべきですね。指定通学路に危険なブロック塀が無いか調査して、もしそういうものがあれば対処すべきですね。

ここでつぶやいていても仕方ないので、苫小牧市の市長さんにメールを差し上げました。

苫小牧の市長さんにメールしました。

岩倉市長様

いつも市民の生活のために粉骨砕身のご尽力を感謝申し上げます。
先日、認定こども園あいかにご出席くださり感謝いたします。
あのとき、こどもに「ザアカイさん」のお話をした牧師です。

 大阪府高槻市地震によってブロック塀が倒れ、小学4年生の女子児童が死亡するという痛ましい事故がありました。当該のブロック塀は違法の高さであり、かつ、あとでつぎ足したもので一番下の基礎部分にまで通っていなければならない鉄筋がはいっていませんでした。以前から不安を感じていた校長は、市教育委員会に検査を依頼したそうですが、教育委員会は問題ないとしていたそうです。

 市教育委員会がいう「問題ない」というのは、実は、法律上問題がないということにすぎず、安全上問題はおおありだったのです。1978年の宮城県沖地震でブロック塀が倒壊して28人が犠牲になったことをきっかけに、1982年にブロック塀の建築基準が厳格化されましたが、それ以前に建てられたブロック塀については補強する義務がないのです。法律がザル法であるから、法律上問題がなければよいという姿勢が間違っています。学校なのですから実質的に子供の安全上問題がないかこそが問われるべきでしょう。

 私たちの身近に、危険なブロック塀はたくさんあります。今朝、自宅から教会堂まで1キロメートルほど歩きましたが、誇張でなく合法的なブロック塀を見つけるのが困難なほどでした。 この改修を義務化するとなると、補助金を出さなきゃならないとか混乱が生じることを役人は恐れるのでしょう。しかし、少なくとも学校は法律上問題がないという基準でなく、安全上問題がないという基準であるべきではないでしょうか?
 そこで2点お願いします。

1.学校施設および学校が指定している通学路に、地震で倒壊する危険のあるブロック塀がないかを調査すること。その際、「法律上問題がない」でなく、「安全上問題がない」かを基準として調査していただきたい。

2.調査の結果、地震で倒壊する危険のあるブロック塀があった場合、第一にただちに子供たちが近寄らないように対処すること、第二に可及的速やかに改修工事を行うこと。

以上、よろしくお願い申し上げます。

水草修治 ☎0144−32−3671 

住所 〒053-0045苫小牧市双葉町2−2−1

メルアド moriaogael@gmail.com

参考にしてください。
 危険なブロック塀チェック http://www.casanavi.co.jp/exterior/watchout.php
 ブロック塀の規準  http://www.janome-block.co.jp/technical/