2017-06-05 谷川直子『世界一ありふれた答え』 読書 高校の一年後輩、大学時代の友人の小説です。ウツとの闘いというつらいことがらを描きながら、不思議に清々しい文体と作品。 誠実に現実に向き合うことの困難さ、しかし、誠実に現実に向き合うときに起こってくる癒し。私は、創世記3章のいちじくの葉のことを思い合せながら読みました。 いい作品です。ご一読をお奨めします。 表紙の、白い砂の浜辺の傷ついた白いピアノが、この作品のイメージにぴったり。