苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

高浜原発再稼動を許可・・・・専門家の知性の危うさ

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2754656.html
 規制委員会は老朽化はなはだしい高浜原発再稼動にGOサインを出したそうです。
「高浜1号機の圧力容器内に置かれた監視試験片の脆性遷移温度は2009年の取出しにおいて99℃に達し、この値は玄海1号機の98℃を超えて日本で最悪である。」井野博満(原発老朽化問題研究会、東京大学名誉教授)
 今は2016年ですから、100℃でも割れる可能性が高いでしょうね。ということは、稼働中の高浜1号機を緊急停止し冷却のため100℃の熱湯をかけたとたんに割れてしまうほどもろいということです。圧力容器の鋼鉄はもとはマイナス十数度の低温にも柔軟に耐えたのですが、放射線を照射されるうちにどんどんもろくなり、ついには99度でも冷たいということで破壊されるのです。その破壊の仕組みは、タイタニック号が氷山の浮かぶ冷たい海を行くときに、氷山に接触して簡単に割れてしまったのと同じ原理、あるいは冷えたガラスのコップに熱湯を注ぐと割れるのと同じ原理です。

 もし高浜原発が破綻したら、京都は丸ごと住めなくなり、関西の水がめ琵琶湖の水は継続的に放射能汚染され、岐阜県も汚染されます。保守派という人々が原発推進していますが、国土も文化も伝統も破壊して彼らは何を保守するというのでしょう。カネですか。自らの利権ですか。
 原発問題を調べるほど、専門家の知性というものがいかに信用できないものかと感じます。小出さんが率直すぎることばでおっしゃっていましたが、原発専門家というのは、原発を飯の種にしていて、背に腹は変えられないから原発を止められないということです。人間の理性はその程度のもの。自分だって、そうなのかもしれません。