苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

ジャーナリズムの圧殺

高市早苗総務大臣は2016年2月8〜9日の衆議院予算委員会での発言。

野党質問「憲法9条改正に反対する内容を相当の時間にわたって放送した場合、電波停止になる可能性があるか」という質問に対して、高市総務大臣は次のように答えた。
高市「1回の番組で電波停止はありえない」「私が総務相のときに電波を停止することはないが、将来にわたって罰則規定を一切適用しないことまでは担保できない」
「行政指導してもまったく改善されず、繰り返される場合に、何の対応もしないと約束するわけにはいかない」と述べた。
放送法に基づく業務停止命令や電波法による電波停止命令については法律に規定されている」
「命令を出すのは法律に違反した放送をしたことが明らかで、同一の事業者が同様の事態を繰り返し、再発防止措置が十分でないなど、非常に極端な場合だ」

憲法21条
1. 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
2. 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

自民党憲法改正草案21条
1集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は保障する。
2前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、ならびにそれを目的とした結社をすることは、認められない。

NHK籾井勝人会長
「政府が右というものを左というわけには行かない」

 問題は「公益及び公の秩序を害すること」とは何であるかを誰が決めるのかということである。高市氏は、それは時の総務大臣が決めると発言していた。なんという思いあがりだろうか。
 要するに安倍政権は、自政権を批判するジャーナリズムを黙らせたい。批判を許しておいて選挙に負けて野党となって冷や飯を食わされたというトラウマのせいだという解釈もあるが、そんな程度の人々なのかもしれない。