もう二十年以上もお世話になっているHさんが、今日わざわざ訪ねてきてくださって、私と家内のためにと心をこめて作ってくださった品を三つくださいました。Hさんのお母さんは上田から小海にお嫁に来られた方で、お宅を訪ねては聖書をいっしょに読んだものでした。たいそうな旧家で、西郷隆盛の書があったり、明治には植村正久も来たという聖書講義所が開かれていたこともあり、そうそう秩父事件のときには陣屋にされたというお屋敷でした。袋はいっしょに聖書を読んだそのお母さんの帯で、木目込みの鞠のお座布団は襦袢の布地で作られたそうです。