苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

「今回の安保法制に反対するのは、国防について無責任だ」というのは逆さま

 「安保法制に反対する人は、国防について無責任だ。」という主張をなお聞くことがある。事実は逆である。安保法制に賛成する人こそ、国防について無責任である。なぜか?
1.米国がA国と戦争しているとき、自衛隊集団的自衛権行使として、A国を攻撃したら、日本はこれまで敵でもなかったA国からの敵意を買い、国民は国内外でテロの恐怖に怯えなければならなくなる。
2.米国が世界のあちこちで行う戦争に、わが政府が「わが国の存立危機事態だ」と言って世界中に自衛隊をばらまいていたら、日本列島の防衛は手薄になってしまう。ゴール前が危ないときに、選手をグランド全体にばらまいているようなもの。

 というわけで、個別的自衛権のみ行使するという従来の立場のほうが、国民の生命と財産を守る国防についてはよほど現実的で責任ある態度だという主張のほうが、理にかなっていると思います。