苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

強行採決の後に

 自民総裁選は無投票だそうですね。そして、政府与党は参議院で原案通り強行採決をする方向だと新聞が報道していました。おそらく、安倍さんが刺し違え覚悟で安保法案を通し、その後なお国民の怨嗟の声が収まらなければ、谷垣さんあたりに首を挿げ替えれば、「安倍さん嫌い」という国民はおとなしくなって、来年の選挙までにはなんとか準備出来ると高をくくっているのだと思います。これまでの自民党のそういうやり方を、私たちは見てきました。
 だから、「安倍政治を許さない」とだけ言っていると、国民は、また一杯食わされるんじゃないかと思います。立憲主義を否定する自民党にはやめてもらい、根本的に反省してもらわないと、この国の立憲主義という秩序が崩壊してしまいます。立憲主義を壊しても、別にどうということはなかったという経験を自民党にさせるならば、ますますやりたい放題の専制を行うでしょう。これは、近世近代の歴史を見ても、聖書的に見てもとんでもないことです。
 そうならないためには、自民のかわりに政権を担える野党がなければならないと思います。そうして、憲法にもとる法は無効であるということをあきらかにすることが必要です。法改正をするか。それとも、実際にこの法制下で被害者が出たとき、裁判を起こし、違憲判決の確定を獲得するか。後者の場合、多くの人命が失われてから、ということになります。一度壊した秩序を立て直すのはたいへんエネルギーと犠牲の要ることです。だから政府に本件をあきらめて取り下げてもらいたいものです。