苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

ローズンゲン3月11日  牧者

エゼキエル34:16
わたしは失われたものを捜し、迷い出たものを連れ戻し、傷ついたものを包み、病気のものを力づける。わたしは、肥えたものと強いものを滅ぼす。わたしは正しいさばきをもって彼らを養う。(新改訳)


わたしは、うせたものを尋ね、迷い出たものを引き返し、傷ついたものを包み、弱ったものを強くし、肥えたものと強いものとは、これを監督する。わたしは公平をもって彼らを養う。 (口語訳)


亡たる者は我これを尋ね逐はなたれたる者はこれを引返り傷けられたる者はこれを裹み病る者はこれを強くせん然ど肥たる者と強き者は我これを滅さん我公道をもて之を牧ふべし(文語訳)

わたしは失われたものを尋ね求め、追われたものを連れ戻し、傷ついたものを包み、弱ったものを強くする。しかし、肥えたものと強いものとを滅ぼす。わたしは公平をもって彼らを養う。(新共同訳)

 きょうは3月11日。あの東日本大震災から4年がたった。避難して生活している方たちはなお23万6千人で、震災直後のなお半数。帰還することがかなわないままに、地上のいのちを終えた方たちも数多い。特に原発事故で故郷を失った人々がいる。
 ローズンゲンの旧約のみことばはドイツで籤引きによって選ばれたものだというが、この朝、与えられたのは、イスラエルに対する主のことば。本来、民を牧すべき指導者、王と祭司たちがその務めを果たさず私腹を肥やしているので、民は失われ、傷つき、弱っている。主ご自身が牧者として失われた者を尋ね求め、連れ戻し、包もう、と。
 四年間、震災復興支援にあたってきた同盟基督教団は、この春からもう一歩進んで、専任の教師を送ろうとしている。主の羊飼いとして、良い働きができるようにと祈る。

東日本大震災から四年を迎えての私たちの祈り
     日本同盟基督教団震災復興支援本部事務局

聖書
■エゼキエル48 篇35 節
その日からこの町の名は『主はここにおられる』と呼ばれる。

祈り

造り主なる父なる神よ。
私たちは、あなたが天と地とすべてのものの造り主であり、今も造られた世界を愛し、破壊された町や村をいつくしみ、やがての時には回復させてくださるお方であると信じます。
東日本大震災からまもなく四年を迎える今も、23万人以上の人々が避難生活を送っています。原発事故の影響からの回復にも確かな見通しはなく、まわりから取り残された思いの中で疲れ果て、望みを失い、うずくまるような方々があり、その中からなんとか立ち上がろうと力を振り絞っている方々がいます。
どうかあなたの愛に満ちた確かな御手を動かして、あなたの愛される町や村を回復させてください。崩された家々を建て直し、失われた町々村々を取り戻し、疲れ病む人々の体を健やかにし、傷つきいたんだ心をいやし、あなたの愛を注いで、その愛を溢れさせてください。


インマヌエルの主なるイエス・キリスト
私たちは、あなたが十字架と復活によって私たちの救いを成し遂げ、私たちといつまでも、どこまでもともにいてくださるインマヌエルの主であると信じます。
あなたは「見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます」、「わたしはあなたを離れず、また、あなたを捨てない」とお約束くださいました。どうぞそのあなたの約束の中に、この国の人々、とりわけ被災地にある人々を招き入れてください。「あなたは忘れられていない」、「あなたは見捨てられていない」、「あなたは置き去りにされていない」、「わたしはここにいる」との、生ける御声を語り、聴かせてください。
どうか、そのあなたの御声を響かせるために、私たちを用いてください。私たちがあなたの御声を届ける器となることができるようにしてください。教会の福音宣教の業を励ましてください。教会の愛の業を力づけてください。あなたの愛しておられる町の中で、あなたが建てられたあなたの教会を、あなたの臨在をあらわすところとしてください。


私たちのためにとりなしてくださる聖霊なる神よ
私たちは、今の社会のありようを見るときに、どのように祈ったらよいのかと途方にくれるものです。あの出来事から何を学んだのか。どう生きていけばよいのか。何が正しいことなのか。神はどこにおられるのか。そのようなうめきが溢れ出ています。しかし、あなたはそんな私たちのためにうめきをもってとりなしてくださるお方であると信じます。
私たちのうちにおられ、やがて神の国を完成させてくださる聖霊の神よ。どうか私たちをあわれんでください。教会をあわれんでください。この地をあわれんでください。造り主の御霊よ、どうぞ来てください。この世界を新しくし、あなたの御心を成らせてください。そのようして私たちに、「主はこの町におられる」と告白させてください。その時が来るまで、祈りの手を挙げ続けさせてください。
こうして祈りをあわせている同盟教団の諸教会を祝福し、このひとつのキリストのからだの中にとどまってください。そしてこれからも私たちを遣わしてください。祈りをもって、献金をもって、また許されるなら私たち自身をもってあなたが必要とされるところにお遣わしください。あなたのあわれみ、愛、希望、慰めを届ける器として私たちを用いてください。
今、私たちはあなたに愛された弟子たちとして、あなたが教えてくださった祈りを、心をあわせて祈ります。


    主の祈り
天にましますわれらの父よ。
願わくは、御名をあがめさせたまえ。
御国をきたらせたまえ。
御心の天になるごとく、地にもなさせたまえ。
われらの日用の糧を今日もあたえたまえ。
われらに罪を犯すものを、われらが赦すごとく、われらの罪をも赦したまえ。
われらをこころみにあわせず、悪より救い出したまえ。
国と力と栄えとは、かぎりなくなんじのものなればなり。
アーメン。