苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

富岡製糸場 下見

 おとといの午後、春の教会遠足で行く富岡製糸場に下見に行ってきました。周りはだいぶ観光化されていました。おばあちゃんが、昔ながらの糸車の実演をしていて、隣で蚕の佃煮を子どもに食べてごらんと勧めているおじさんがいました。
 建物はぶっとい柱と梁の構造の間に、フランス積みのレンガを詰め込んだもので、レンガにはほとんど荷重はかからないようになっています。堅牢という印象を受けました。
 最後まで使っていた今でも最新型だという自動製糸機はたいへんたくみに出来ていて感心させられますが、今は稼動していません。ですが、非常によくできたCGが大画面で映し出されていて、まるでそこに開業当時のフランス製の機械があるかのようでした。
 富岡製糸場には女工たちのために学校と寮も付設されていました。ああ、ここに、数年前、洗礼を受けて天に帰った、Sばあちゃんもいたんだろうなと感慨を覚えました。Sばあちゃんは、私が伝道のため訪問すると、生前「おらは自分は富岡製糸工場に女工として働いていただよ。毎週日曜日には教会に出かけて賛美歌を歌っただ。」といってハーモニカで賛美歌とか荒城の月を奏でてくれました。後でご家族に聞いたら、若い日に教会に行ってたことは、家族だれにも秘密のことだったんだそうですが。なにしろ、お嫁さんが教会に行くことには檀家総代の姑として猛反対したのですから。
 そうそう。びっくりしたのは、この富岡製糸場はなんと1987年(S62)まで創業していたというのです。てっきり、とうの昔に閉じたのだとばかり思っていました。