苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

ローズンゲン1月22日  憧れの約束の地は日本のよう

申命記8:7−9

8:7 あなたの神、【主】が、あなたを良い地に導き入れようとしておられるからである。そこは、水の流れと泉があり、谷間と山を流れ出た深い淵のある地、 8:8 小麦、大麦、ぶどう、いちじく、ざくろの地、オリーブ油と蜜の地。 8:9 そこは、あなたが十分に食物を食べ、何一つ足りないもののない地、その地の石は鉄であり、その山々からは青銅を掘り出すことのできる地である。(新改訳)


8:7それはあなたの神、主があなたを良い地に導き入れられるからである。そこは谷にも山にもわき出る水の流れ、泉、および淵のある地、 8:8小麦、大麦、ぶどう、いちじく及びざくろのある地、油のオリブの木、および蜜のある地、 8:9あなたが食べる食物に欠けることなく、なんの乏しいこともない地である。その地の石は鉄であって、その山からは銅を掘り取ることができる。(口語訳)


8:7汝の神ヱホバ汝をして美地に到らしめたまふ是は谷にも山にも水の流あり泉あり瀦水ある地 8:8小麥 大麥 葡萄 無花果および石榴ある地油 橄欖および蜜のある地 8:9汝の食ふ食物に缺るところなく汝に何も乏しきところあらざる地なりその地の石はすなはち鐵その山よりは銅を掘とるべし (文語訳)


主はあなたを良い土地に導き入れようとしておられる。それは平野にも山にも川が流れ泉が湧来、地下水が溢れるく土地、大麦、ぶどう、いちじく、ざくろが実る土地、オリーブの木と光のある土地である。不自由なくパンを食べることができ、何一つかけることのない土地であり、石は鉄を含み、山からは如何が採れる土地である。(新共同訳)

<感想>
*青銅か銅か?
 新改訳の9節「その山々からは青銅を掘り出すことのできる地」における「青銅」は「銅」の誤りだろう。他の訳はみな「銅」となっている。そもそも青銅は銅と錫の合金だから天然にあるわけがない・・・と思ったのだが、ウィキペディアで「青銅」を調べてみると、驚いた。「紀元前3000年頃、初期のメソポタミア文明であるシュメール文明で発明された。イラン高原は、銅と錫、燃料の木材が豊富であった。また、多くの銅鉱石は錫を同時に含むので自然に青銅が得られた。」とあるから、新改訳はあながち間違いとはいえない。
 ヘブル語ではネホシェットということばは、英訳聖書'NAS,KJV,INT)では、この箇所以外ではbronze青銅あるいはbrass真鍮と訳されていて、申命記8:9のみcopper銅としている。恐らく、私と同じように、鉱山から合金が出るわけがないという判断からなのだろう。
 もしかすると新改訳がこれを他の箇所と同じように青銅と訳したのは正解かもしれない。


*それはそうとして、主が荒野を旅してきたイスラエルの民に約束なさった、憧れの理想郷の自然環境は、ああ、なんと日本列島の国土を表しているようである。これほどに素晴らしい地を創造主から賜りながら、温暖な気候も豊かな雨も土壌も地下資源も当たり前のことのように思いこみ、創造主に感謝することも乏しく、かえってこれを汚している私たちはなんと恩知らずなことであろう。