苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

地方創生と新自由主義経済は両立しない。・・・ではどうする?

 政府は消費税増税を延期するような話が出たり、地方創生に1兆円を注ぎ込むと宣伝しています。選挙目当ての「津々浦々の」の票集めなのでしょう。選挙が終わったとたんに、手のひらを返すということに、またならなければいいのですが。
 そもそも、現政権の新自由主義経済主義政策は、地方創生と決定的に矛盾しています。自由主義経済のいう自由とは、強者が弱者から富を奪うことを自由放任することを意味しています。金持ちが貧乏人から奪うことをよしとして、さまざまな規制を撤廃していく弱肉強食主義が自由主義経済のいう自由です。だから格差社会が作られました。
 同じように、自由主義経済のもとで、貧しい地方がやせ細り、富める都市が肥え太るのは必然です。大規模店舗出店規制法が撤廃されて、日本中の地方都市では小さなお店の集まった商店街はみなシャッターを下ろしました。しかも、大規模店舗で吸い上げた富は、支店のある地方に還元されず都市部の本社に吸い上げられ、税金は本社のある都市に支払われるのです。こうして地方はやせ細って、都市は肥え太ります。
 地方から都市に富が流出せず、地方が自立するための経済政策としては、たとえば、シルビオ・ゲゼルの自然経済秩序(地域通貨・減価する通貨)というものが有効だと思います。

http://www.wsk.or.jp/work/b/h14-b-01/02.html