苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

レッテル貼りと思考停止

 「あの新聞は左翼だ」「あいつは右翼だ」とか、ネット上では相変わらずレッテル貼りをして、思考停止してしまっている人々がいる。朝日は左翼で、読売と産経は右翼で・・・というふうにレッテルを貼ってしまえば、なにも考えないのである。特にベルリンの壁が壊れたあと、「あいつは左翼だ」とレッテルを貼れば、かんたんに全否定できると思い込んでいる人が多いようだ。
 だが、左だとか右だとかいうのは、あたりまえだが、相対的なことであって、中身はぜんぜんわからない。読売にしたって1970年代に書かれていた記事は、今の朝日よりもはるかに左だった。今は社会全体が右に寄っているので、その中で左の方にあるのが朝日だというだけのことである。今の朝日だって、1970年代の基準ならかなり右である。

 中身のない「右翼」「左翼」というレッテル貼りはやめて、中身のあることばを用いることが大事じゃないかと思う。中身のあることばということで、立場を整理するには、いくつかの観点がある。たとえば・・

天皇制について・・天皇制の存続を望むか望まないか?望むならどういう天皇か?望まないなら共和制で大統領制で、どういう大統領制か?

☆戦争について・・・非武装中立(個別的自衛権も否定)、個別的自衛権のみ肯定、集団的自衛権と個別的自衛権両方肯定。

☆経済政策・・・・・計画経済主義、市場原理主義、両者の中間

☆政治体制・・・民主集中制専制君主制、議会制民主主義