苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

STAP細胞問題の考え方について

 科学論文という一般には知られない世界での考え方、また、特許権を巡る莫大な理研じゃない利権が絡むことによってややこしくなっていることを含めて、私としては、この武田邦彦さんの説明に、「へえ、なるほど」と思わされることがいくつもありましたので、紹介しておきます。
 下の方にリンクしたビデオの一つ目だけでもご覧になってください。おおよそ次のような内容です。

1.科学的発見というものは通説を覆すものである。だから、科学論文の審査というものは、中身が正しいかどうかは実験していない審査官も知らないものであって、ただ「論理の筋が通っているかどうか」を審査するものである。

2.欧米は新発見があれば論文の形式が整っていなくてもよしとする傾向が強いが、日本は中身だけでなく形式も完璧であることを求めすぎる。それが、科学の進歩の妨げになっている。
 昔は、科学者といえば金と時間のありあまったお坊ちゃんだったから完璧な論文を書けたが、今は忙しくお金のない主婦のような研究者が多いので、論文の形式に完璧を求めるのには無理がある。
 小保方さんが写真を「使い回し」したとして非難されているが、実際は、単なるミスであろう。研究者は自分のパソコンの中に莫大なデータを持っているので、往々にして貼り付けまちがいはある。小保方さんの場合10万ものデータ写真があるという。差し替えれば済む「形式」に属する話である。

3.「実験ノートが2冊しかない」と大騒ぎしているが(本人の弁明ではほかにも数冊別の所にある)、いまどき、実験ノートなど付けている研究者などほとんどいない。現代では、実験データは直接パソコンに移るようになっており、そこに研究者はメモをつけるのがふつうである。理研が実験ノートを付けさせるのは、特許申請が通りやすいようにであって、研究上に必須のものではない。

4.理研は組織として国際特許申請を昨年4月ごろにすでに行っており、そのためには理研という組織として十分に吟味をしているはずであって(というのは、実施例ばウソであると理研がつぶれるくらい莫大な損害賠償が求められるから)、小保方さんひとりが勝手にしたことではありえない。また、複数で研究しているなかで、ねつ造などということは技術的にも不可能であるし、研究者として何のメリットもありえない。
 特許申請者名としては、筆頭にバカンティ教授、小保方さんは第五番目である。特許の内容の公開は今年2014年の秋ごろだろう。

5.したがって、また、特許申請者である理研は、STAP現象自体は事実であると確認しているはずである。

<感想>
 理研は、特許の莫大な利権が得られそうなときには若い女性科学者を利用して、少し非が見つかると彼女を貶めつぶしにかかっているように見えます。理研と利権・・・。

<感想2>
 朝日デジタルの報道によれば、副センター長笹井氏は、やはりSTAP現象は真実であると言明している。だとすると、論文取り下げは不適切ではなかろうか。そんなことをすれば、米国に特許をさらわれてしまう可能性が高いとのこと。