苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

家の建て方


 今朝は外は氷点下8.6度です。数日前は氷点下14度でしたから、少し暖かめです。
 20年前にこの町で伝道を始めた時、借りた家は結構広くて、リビングを集会室として、駐車スペースも無理すれば8台くらいは停められるし、夏はよかったのですが、冬はとても寒い家でした。まあ、東京なんかにあるのと同じような隙間だらけで断熱なしのふつうの建て方をした家だったんです。
 すると、冬場、朝起きると布団の首の回りは息が凍って真っ白に霜が降りていました。からだも段々固くなって、肩こりがひどかったんです。
 かわいそうなのは金魚でした。部屋のなかの金魚鉢が凍結して、ついに凍死してしまいまいした。佐久に実家がある家内に聞くと、子供のころ飼っていた金魚は、金魚鉢が凍結すると、底のほうでじっと動かなくなるけれど、春になるとまた動き出したものだそうです。けれども、今の金魚の多くはタイ国で養殖されているそうなので、寒さに弱いようです。
 12年前に、新井建設・大秀さんコラボでこの牧師館付き会堂を建てていただきました。新井与四継さんはこの小海の出身で、暖かく快適な家を建てることに情熱を燃やしてこられた大工さんで、この会堂を自分の家のように意識してしっかりと造ってくださいました。
 松井修三『いい家が欲しい』という本を最初に貸してくださいました。その本で記憶に残っているのは、まず鉄、コンクリート、木でつくった箱にネズミを住まわせたら、コンクリートの箱のネズミはすぐに死んでしまって、次に鉄の箱、そして木の箱のネズミはずっと生きていたという実験が出てきました。新しいコンクリートはあくがあるからでしょうね。コンクリートの家に住むならば、新築でなくて、築後何年かたったもののほうがよいということになります。
 それから、暖かい「高気密高断熱」の家を建てたいと言っても、断熱方式を間違えると、壁内結露が生じて壁のなかがびしょびしょになって木の家は腐ってしまうという恐ろしい北海道のいくつもの例があげられていました。
 家が長持ちするという観点だけからいえば、断熱などしないで家の内外が同じ温度であるのが理想なので、伝統的建築がよいわけです。しかし、快適に過ごすために、断熱しながら、結露が起こらない壁をいかにして作るかが課題です。それは、家の躯体まるごと断熱材で覆い、壁の中を空気が行き来する外断熱方式が大事だということが書かれていました。
 今朝、外気はマイナス8.6度ですが、室内はプラス6度です。引っ越してきてから、冬も家内の体調よく過ごせるようになって、私は新井建設さんと大秀さんに大変感謝しています。