苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

水について

 本日午後2時から、福島第一原発4号機の使用済み核燃料搬出・移送作業がはじまるそうです。使用済みというから、もうカスみたいなもので、たいして放射能など出ることもないのかと思ったら、とんでもない。冷却の程度に相当左右されるものの膨大な放射能を放出するのですね。おとといの記事を再掲すると、

「それでは一体、使用済み燃料からはどの程度の放射線が放たれているのだろうか。福島第一原発の4号機を造った日立製作所がまとめた資料によると、使用済み燃料の表面から放出されるガンマ線はおよそ毎時2万シーベルト
 経産省などが所管する原子力安全研究協会の作成した資料を見ると、表面線量は毎時10万シーベルトに及ぶ。東電にも確認したところ、「あくまでも目安」と控えめな数字を回答してきたが、それでも毎時1千シーベルトだった。それぞれバラつきがあるのは、冷却期間によっても線量が変わるからだ。
 人は7シーベルトの急性全身被曝でほぼ100%死亡する。」

・・ということです。作業は1年間以上かかるそうです。

  ところで、クレーンでつり上げて、一番高いところでコンクリートの床まで32メートルあるのだそうですが、国会での東電社長と田中委員長の答弁によるとキャスクが32メートルの高さから落っこちたら、壊れるかどうか、実験したことはないのだそうです。
 かりに、キャスクが落下して壊れて使用済み核燃料が露出した場合、毎時1千〜2万シーベルト放射能が出ますから、現場の人たちは死んでしまうし、だれも福一原発施設に近づけなくなってしまうでしょうから、どうなってしまうんでしょうか。

 それにしても、「水」というのは不思議な物質ですね。これほど膨大で有害な放射線をあのプールにたまった程度の水が、遮蔽してくれるというのですから。
 ほかのことについても、水という物質の不思議な性質を考えると、そこに創造主の私たちに対する「生きよ」という強い意志を感じるのです。この搬出移送作業が成功するとしたら、神様の憐み以外にはないと思います。