苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

ダビデへの約束

7:1さて、王が自分の家に住み、また主が周囲の敵をことごとく打ち退けて彼に安息を賜わった時、 (中略)

主はまた「あなたのために家を造る」と仰せられる。 7:12あなたが日が満ちて、先祖たちと共に眠る時、わたしはあなたの身から出る子を、あなたのあとに立てて、その王国を堅くするであろう。 7:13彼はわたしの名のために家を建てる。わたしは長くその国の位を堅くしよう。 7:14わたしは彼の父となり、彼はわたしの子となるであろう。(中略)

7:18その時ダビデ王は、はいって主の前に座して言った、「主なる神よ、わたしがだれ、わたしの家が何であるので、あなたはこれまでわたしを導かれたのですか。            サムエル記下7章

 このサムエル記下7章がダビデの生涯の頂点であろう。彼が地を平定し、自分が総檜の豪邸に住むようになった時、主の住まいがテントであることに良心の呵責を感じた。その良心の痛み自体は健全なものだったろう。だが、ダビデが主の神殿を建てることは主のみこころではなく、彼の子が建てることが主の定めだった。主は、ここにいわゆるダビデ契約を立てて、メシヤ到来と神の家である新約の教会の建設の予告をされる。
 それにしても、18節以下のダビデの態度とことばは謙虚であり、謙虚であるだけに、この後にやがて悪魔の誘惑にあって破局が訪れることを思うといたましい。主のまえに謙虚であること、もしどこまでも謙虚であったならば、あんな悲惨なことにはならなかったであろうに、と。

   そろそろ梅雨、か。

<おまけ>ダビデの住まいは「杉材の家」と訳されるのですが、これじゃあ高級感が出ません。このレバノン杉というのは、日本の杉(スギ科スギ属)とは近縁ではなくてマツ科ヒマラヤスギ属の高級材です。それで、「総檜」と書いてみました。檜はヒノキ科ヒノキ属だそうです。