苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

ネアンデルタール人はお料理していた

【ワシントンAFP=時事】「米ワシントンのスミソニアン自然史博物館の人類学部がこのほど発表した研究論文によると、現生人類ホモ・サピエンスの近縁であるネアンデルタール人は、肉類とともに穀物や野菜を、ホモ・サピエンスと同様に火であぶって食べていた。ネアンデルタール人は肉類の偏食が一因となって絶滅したとの見方が広がっていたが、これを否定する学説だ。
 研究チームは、欧州北部やイラクで発見されたネアンデルタール人の化石の歯や沈着した歯垢から、野草などさまざまな植物の種や根の残りかすを見つけた。その多くに火を使って料理した物に特有な物理的変化が認められ、ネアンデルタール人が火を使って料理していたことがうかがえるという。
 ネアンデルタール人が、植物類をひいて粉にしていたことを証明する石器類などは出土しておらず、ネアンデルタール人は農業をしていなかったと推測されている。しかし今回の研究結果は、ネアンデルタール人が火を使って植物を料理していたことを示唆している。
 ネアンデルタール人は欧州、中央アジア、中東などの地域に約17万年間にわたって生存していたが、約2万8000年前に突然、生存の痕跡が消え、絶滅した理由が論争となっている。」2011年元日 時事通信


 いわゆる「ネアンデルタール人」の骨の特徴は、発見当時、ドイツの医師・病理学者・生物学者ウィルヒョウ(1821−1902)によって、現生人類の老人のクル病による病変であると診断された。その後、進化論者たちによって原人のものとされるようになったが、現在は、ゲノムの解析によって、我々と同じくホモ・サピエンスに分類する説が有力である。だとすればネアンデルタール人が火を用いて調理をしていたというのはごく当たり前の話。
 ちゃんと肉だけでなく野菜も食べていたんですね。偉い。