苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

被曝問題、国連の結論?

 1月17日の日本経済新聞に、原発大国フランス系の経済誌Forbesからの引用と称している記事が出た。UNCER(原子放射線の影響に関する国連委員会United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation)が、「約0.1シーベルト(Sv)または10 rem以下の放射線の被曝(ひばく)は大した問題ではない。」すなわち、「一昨年の福島の原発事故による識別可能な人体への影響はなかったとしている。「影響無し」としている」というのである。
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO50651160W3A110C1000000/
 もし、この記事がほんとうに事実であるならば、喜ばしいことである。だが、これが事実でなく、事故後5年以降に続々と放射線被害者たちが出てきたとしたら、彼らに対する責任を国も電力会社も負わないで済ませるための情報操作ということになる。
 過去、チェルノブイリ事故においては、国際原子力ムラIAEAはその放射線被曝による健康被害はないという報告を出して、被爆者たちへの保障をさせないですむように動き、後年、甲状腺がんのみは認めざるをえなくなってようやく認めたという経緯がある。広島原爆後のABCCも同じことをした。

「低線量被曝安全説の始まり」
http://www.tanken.com/abcc.html
IAEAレポートは公衆衛生の敵」
http://www.tax-hoken.com/news_asWGsIa1AC.html

 ところが、togetterではこの日経新聞の記事は裏の取られていないデマではないのかという批判がされている。「元記事を良く良くみると、記事の筆者の主張は曲解と意図的とも思える誤解で、悪意に満ちた内容」とか「トンデモ記事」「デッチ上げ記事」、「推進派のデマ」「少なくとも、UNSCEAR が2012年に公表したこのレポートには、そんなおかしな記述は無い。」という。それぞれに根拠をもっての批判である。
http://togetter.com/li/438353

 さて、事実はどうなのか?UNCERはいつどこでこんな発表をしたのか?まあ国連にしても核大国が常任理事国をしている団体だから、必ずしも信用できるというわけではないけれども。このまま放置すると、国連という名の権威によって被害に遭う人々があまりにも多くなると思ったので、現在、日経新聞に問い合わせている。