苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

日本中の原発52基はすべて活断層のそば、あるいは真上にある

 原子力規制委員会の渡辺満久教授(東洋大学教授。変動地形学活断層研究の専門家)によると、日本中の53基の原発のうち、佐賀県玄海原発以外、すべて52基の原発はみな危険な活断層のそばにある。なぜ、活断層がそんなに問題かといえば、地面がそこでずれたばあい、どんな耐震設計も役に立たないからである。
 自民党経産省政府は、なんというデタラメな原子力行政をしてきたのだろう。呆れるばかりだ。今の民主党政府も同じことである。あの人たちが「国土、国民を守る」などという掛け声はむなしい。


渡辺教授によると、大飯原発以外で、原発敷地内を活断層が通っていることが確実なのは、福井県敦賀原発、石川県志賀原発静岡県浜岡原発青森県東通原発。そして、青森県六ヶ所村の再処理施設。美浜原発も疑い濃厚。
 「即時脱原発」というと、多くの人々はよく考えもせず「非現実的だ」という。だが、そういう人々こそ理性を眠り込ませて現実を直視せず「なんとかなるだろう」と幻想を抱いているのではなかろうか。今、この列島はあの阪神大震災があってから地震の活動期のただ中に置かれていて、しかも、52基の原発はことごとく活断層の真上かすぐそばにある。これが現実なのである。だとしたら、さめた理性で判断すれば、再稼動はもってのほか即時脱原発以外ない。
 なお、「どうせ原発はほんとうには止められないのだから、稼動したって同じだ」と思い込んでいるか思い込まされている人がいるが、これもまちがい。冷温停止中(非臨界)の地震事故と、稼動中(臨界中)の地震事故とでは、危険度はまったくちがっている。たとえば時速140キロで高速走行する車の事故と、停止してアイドリング中の車の事故と、その危険度は全然違うのと同じ。
 

朝日新聞2012年4月24日より)

 これは世界一危険ということで有名な浜岡原発の敷地図。赤線が断層。

  六ヶ所村再処理工場を通る二本の断層
http://www.jca.apc.org/mihama/reprocess/danso071015.htm

  志賀原発を通る活断層