苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

原発はペイしない


みなさんおはようございます。
いいお天気です。
 今朝は、だいぶ前にスクラップしておいた記事を紹介します。シェールガスが採掘可能になって、天然ガス価格が暴落したので、新設も管理も高価な原発はもはやペイしないという件について。

【 米国最大の原子力発電会社元会長兼CEO『もうこれ以上、原子力発電を続けても良いことは無い』】
「今後ますますその経済性は悪化する」

フォーブズ 3月29日

アメリカ最大の原子力発電会社エクセロンをこのほど引退した最高経営責任者(CEO)は、「アメリカ合衆国において原子力発電は、新たに開発すべきエネルギー源として経済的には見合わなくなった。」と木曜日、シカゴで発言しました。

彼によれば、遠くない将来、原子力発電は経済的に見合わない事業になります。22か所の原子力発電所を運営するエクセロン・コーポレーションの会長兼CEOを3月12日に退職したジョン・ロウ氏が、さらにその他の原子力発電所についても言及し、このように述べました。「始めにはっきり申し上げますが、これまで私が愛着を抱いていない原子力発電所は一か所もありません。」「そう申し上げた上で、このこともはっきり申し上げなければなりませんが、本日ただいまこの瞬間から、新たな原子力発電所を建設することには全く意味がありません。」

シカゴ大学のハリス・スクールで公共政策の授業を受けている50名ほどの人々に向かい、スライド映写を織り交ぜ、ロウ氏は共和党が好む『やはり王道は化石燃料』のシナリオ、民主党が好む『再生可能エネルギーへの移行』シナリオ、様々なエネルギー源から条件ごとに効率の良い選択を行う『ケース・バイ・ケース』シナリオなどを比較しながら、講演しました。

水圧破砕によるシェールガス・ブームが発生した結果、アメリカ市場には天然ガスが安い価格で豊富に供給されるようになり、その結果としてすべての分野で新たな局面を迎えることになりました。天然ガス先物取引価格は豊富な供給に裏打ちされ、今日1千立方フィートあたり2.15ドルと、ここ10年で最低の価格になったことをAP通信が報じました。
「私は原子力発電に一生を捧げてきた人間です。しかしこれ以上原子力発電を続けても、もう良いことはありません。現在すでに経済的に見合わなくなっているだけではなく、今後ますますその経済性は悪化していくでしょう。」

原子力発電については、特に新しい小さな一体型原子炉のものが現れ、オバマ政権が一貫して支持しています。しかし原子力発電に関するロウの悲観論は、日本で発生した福島第一原発事故以来、他の原子力専門家の発言によって一層悲観的なものになりました。一方でロウは福島の事故発生以来、原子力発電の政治的な弱点については触れようとしませんでした。彼の議論は経済的側面に限られており、彼の見解についてエクセロンという企業そのものは関わりが無い、と付け加えました。

ロウ氏が語ったところでは、その選択が環境保護の上で最良の方法であること考えていたComEd(イリノイ州の電力会社、現在はエクセロンの子会社)の最高経営責任者であった トム・エアーズがエクセロンの一連の原子炉建設を行いました。しかしエアーズは、原子炉建設が軒並みその当初予算を上回るようになった頃には、アルツハイマー病に苦しむようになっていました。そして2007年にこの世を去ったのです。

原子力発電については安全対策等に、これまでとは比較にならない費用が必要とされるようになりました。核廃棄物の処理費用や環境への負荷など、その影響も複雑すぎてすぐには理解することが不可能です。かつてと異なり原色発電事業の将来性は、楽観は許されないのです。」
かつて2003年にエクセロンの最高経営責任者(CEO)と会長職に就任したロウ氏がこう語りました。

出典http://kobajun.chips.jp/?p=2337

 原発は発電装置としてペイしない。ペイしない原発を続けることは、国民にとっては莫大な税金の無駄遣いであり、無駄な電気料金の支払いである。にもかかわらず、なお経団連自民党経産省官僚、原子工学の大学教授たちのほとんどは推進をもくろんでいる。なぜだろうか。ひとつは、経団連にとっては原発という巨大プロジェクトによる金儲けのためであり、官僚・大学教授にとっては天下り先確保という個人的欲望のためであり、もうひとつは国策として潜在的核兵器保有国でありつづけるためであろうか。
 ・・・合理的に考えれば、そうなのだが、実のところは、「変わること」を恐れる欲ボケじいさんたちの頭のかたさ、官僚たちの臆病さが原因ではないかとも、このごろ思うようになった。