苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

細川テンテン『ツレがうつになりまして』

 教会のS兄がこの漫画本を貸してくださいました。ある精神科医によれば、「医者が書いたどんな本よりも、うつのことがわかりやすく書いてある」と太鼓判が押されているとのことです。家族に聞いたら、たいそう有名な本なのだそうで、だいぶ前に話題になったものだそうです。映画化もされ、聞けばドラマ化されるとか。
 バリバリの猛烈サラリーマンの夫をもつ漫画家の奥さん。ところが、夫がある日突然うつ病になってしまいます。そこから、どんな風に回復の道をたどったのかという体験談です。いろいろ勉強になります。
 発端は、夫の会社が経営難からでしょう、20人から5人へのリストラがあり、その5人に選ばれた夫はますます猛烈にがんばったところ、ついに伸びすぎたゴムが縮まなくなってしまいました。最初の症状は不眠。もともと寝ることは無価値という価値観の夫だったので、不眠を幸いとして、さらに仕事をしていたらよけいに体調不良になってしまいます。(アハハ、このへん、私も身に覚えがあります)そして・・・・。
 奥さんの立場から漫画で描き、その間に、夫の立場から文章が書かれているというスタイルです。うつ病の本人にも、家族にも。友人という立場の人にもよいと思いますし、また、このストレスの多い時代、多くの人がうつ病予備軍ですから、誰もが読むと役に立つと思います。それに役に立つ立たないは別としても、深刻な内容にもかかわらず、面白いですよ。そこがいいのでしょうね。おすすめ。