心平のモリアオガエルも被曝危機
もう聞けぬのかケルルンクック
(6,6朝日、馬場あき子選)
北海道日高の先輩が教えてくださった二首。私たち人間の便利享受のために大量の電気を使い環境を破壊したために、カエルたちも迷惑している。それでなくても今世界中で、水が汚染されていることによって、カエルたちは存亡の危機に瀕している。
原発の大事故千年に一度のみと。
三十二年に三度起りし
( 同日 佐々木幸綱選)
千年どころか「事故は大隕石が原発に衝突するほどの確率、一億年に一回程度にしか起こらないのだ」という与太話を2005年の佐賀原発の住民説明会でしていた大学教授がいた。事故の確率などというものは、何を条件として設定するかによって十年に一度にもなれば、千年に一度にもなれば、一万年に一度にも、一億年に一回にもなる。一般人をだますために、もっともらしい数字を持ち出した典型である。まあ、いくらわれわれ一般人が無知だと言っても、「一億年に一回」などといわれたら、「ああ、この教授は食わせ物だ」とわかってしまいますがね。
現実には1979年スリーマイル、1986年チェルノブイリ、そして2011年福島で大事故が起こっており、その他中小規模の事故は実に頻繁に起こっている。「世界で大規模な原発事故はおよそ10年に1度起こる」というのが確率的事実。