苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

莫大な廃棄物

 AERA6月6日号「明日なき放射性廃棄物」に福島原発事故にともなうおもな放射性廃棄物の量が記されていた。

●汚染土壌は4000万立方m(東京ドーム32.2杯分)
●ヘドロ120万トン(25mプール1477杯分)
●がれき63.9万トン(新幹線912編成分)
●防護服・マスクなど(45リットルゴミ袋2万2111個分)
●汚染水 福島第一20万トン(25メートルプール410杯)、第二3000トン(25mプール6.2杯)
●除洗水720トン
●農産物・家畜7554トン(ジャンボジェット180トン42機分)
●汚泥1500トン

 これらはどれもこれもやり場のない状況で困り果てている。「原発はトイレのないマンション」というが、すでに汚物がタンクからあふれ出て一部屋が汚物で占拠され、悪臭とばい菌が廊下にも他の部屋にも漏れ出ているという状況である。
 今後、放射性廃棄物の処理のために、長年にわたって何十兆円という経費がかかっていくことになる。到底、東電が負いきれるものではないから、国の経済・私たちの生活を圧迫していくことになる。税金と電気料金が引き上げられていく。地震国で原発を用いたことに対する必然の報いである。なお50基あまりの原発が、この国にはある。ほかに一つでも破綻したら・・・と思うと、それでも原発を続けたいという人が、結構この国には多いという現状に、筆者は呆れ果てている。

 ここにきて脱原発を志す自民・民主の若手議員のグループが動きだしている。先日、国会で広瀬隆氏の講演を聞いた議員たちが多く含まれているようである。また以前から原発に対しては距離を置いていて(それゆえ岩手には原発が一つもない)小沢一郎氏が脱原発を明言した。小沢さんという人は論理的な人だから、当然だと思う。筆者は昨年春に西松建設の件であまりにも異様な動きをする検察に疑問をいだいた頃、小沢さんの著書を読んで、少し小沢一郎観が変わった。


広河隆一 チェルノブイリ25年と福島第一原発事故