苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

福島第一原発3号機の爆発は核爆発(核暴走)だったようです

 「鳩」さんにコメントをいただいて、ご指定のビデオを見てみました。
 <原子炉の核燃料用のウラン235の濃度は2〜5%、それに対して原爆(核兵器)用のウラン235の濃度は93%以上。核分裂を爆発的に連鎖させるためには、最低70%以上の濃縮度が必要とされており、低濃縮ウランが核爆発を起こすことはない。>これが常識なのだが、どうも、福島第一原発3号機では常識を超えることが起ったようである。
 3号機で起った爆発を分析したフェアウィンズ・アソシエーツ社チーフエンジニア アーニー・ガンダーソン氏(米国のスリーマイル原発事故の際、事­故調査団のメンバー)によれば、3号機の爆発は、水素爆発の衝撃が使用済み核燃料の変形(集約)をもたらし、即発臨界つまり核暴走を起こしたという。

証拠は4点。
1.第1号機がそうであったように水素爆発には閃光は伴わないが、第三号機には閃光が伴ったこと。
2.第一号機の煙は横にひろがったが、第三号機の煙は真上に上がったこと。そして、その煙は1号機のように白くなくて、黒かった。あれはウラン、プルトニウムが揮発した場合の現象だそうです。
3.原発から2,3マイルのところに多数核燃料棒の破片(ウラン、プルトニウム)が多数見つかっていること。また、福島由来の揮発した微粒子の放射性物質がカリフォルニアまで届いていること。
4.3号機の炉は保たれており、また4号機の使用済み核燃料も保たれているので、3号機内の核燃料棒ではなく、使用済み核燃料が爆発したとしか考えられないこと。

 この件について、小出裕章先生と原子力資料実験室に問い合わせました。そうしたら、昨日5月4日、小出先生へのインタビューが公開されました。ご覧ください。
http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/05/04/tanemaki-may4/
 小出氏によれば、日本の原子炉が核暴走を起こすとは自分を含め誰一人思っていなかった。だが、最近明らかにされたデータから、3号機で核暴走が起ったことを認めざるをえなくなって来ている。そうだとすれば、一層、原子炉の安全性・危険性は信用しがたいものとなったと言わなければならない。

追記2011年7月19日>福島第一原発3号機のすぐそばに落ちている瓦礫は1シーベルトという途方もない数値を示している。使用済み核燃料の瓦礫であろう。


 3号機の写真。使用済み核燃料プールの位置は破壊され、周囲の鉄骨も形を残していない。