苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

浜岡原発の危険性を語る     <追記2011年4月18日>

 静岡県御前崎市にある浜岡原発はプレート境界型巨大地震の真上に建てられた、世界一危険なことで有名な原発です。東海大地震が来ると、浜岡原発は1m以上の突き上げる縦揺れと、激しい横揺れに見舞われます。原子炉の核分裂を止める制御棒が下から挿入されることになっていますが、いったいその2分間続くといわれる激しい揺れの中でどのようにして制御棒が挿入できるでしょうか。
 さらに浜岡原発の敷地を4本の断層が通っています。直下からの激しい揺れによって地盤の隆起と陥没がおこるので、冷却水を通すパイプが破断することも大いにありえることです。破断しないと考えるほうが、相当無理があります。下に掲げた浜岡原発の映像を見て、ご自分で判断してみてください。


中部地方には水力も豊かなので、原発を必要としないが、中部電力は国策のせいで唯一浜岡原発保有している。
・燃料棒はジルコニウムの竿の中にウランのペレットが入ったもの。
・制御棒は原発核分裂を止めるブレーキ。ホウ素でできた制御棒を燃料棒の間に挿入して核分裂を止める。問題は地震の激しい揺れの中で制御棒が果たして挿入可能かということ。特に沸騰水型の浜岡原発は下から挿入するので、よけいに揺れに弱い。
・大陸プレートの境界の震央(震源の真上)に建つ原発は、浜岡が世界で唯一である。

東海地震M8.4は柏崎刈羽を壊した新潟中越沖地震の250倍のエネルギー。
・柏崎の制御棒は地震のとき入ったけれども、あとで点検したら曲がっていた。東海地震の激しい上下動とねじれのとき、制御棒が入るのは困難。
原発の安全を保つのは保安院だが、保安院原発を推進する経済産業省の下部組織なので、チェックが利かない。断層だらけのこの敷地に原発を建てることを保安院がOKしてしまった。
・多くの人が指摘する原発の最弱点は、100トンの重さの再循環ポンプである。これは構造上固定できないので宙吊りにされているが、これが東海地震の激しい揺れのなかで大丈夫か?

・世界中の原発の現状説明。
・6号機をこれから建てようとしているのは、巨大な断層のすぐそばであり、地盤が非常に脆い場所である。
・1,2号機を今廃炉にする途上にあり、あと20年ほどかかる。そのあと7,8号機を建てる予定。
・冷却水の取水口から、毎秒70トンの水が取り込まれ、原子炉の熱を奪って温度を7度上げて毎秒70トン海に捨てている。原発は、三分の二のエネルギーは海に捨てている「海温め装置」である。
・冷却水の取水口は、津波の時に砂で埋没する危険性が指摘されている。もしそういうことになれば、冷却不能になった原子炉はたちまち暴走・爆発する。

原発労働者の労働と被曝の実態について。非常に暑いシュラウド工事では、10秒ほどで交代する。暑すぎてマスク、ゴーグルをしていられない。
・核廃棄物の処理は低レベルはドラム缶に入れて行い、高レベルはガラス化して、300−500メートル地下に埋める。いずれにしても、長期間のうちには何重もの金属は破れて環境中に流れ出し、地下水が汚染される。
六ヶ所村の核廃棄物再処理工場の目的は兵器用のプルトニウム抽出であり、米国もそれを手に入れたいので手を結んだ。

・米国は核廃棄物を入れて埋めたドラム缶が破れて大量の放射性物質が地下水脈に入ってしまい、コロンビア川に近づいてきている。
浜岡原発の建つのは、相楽層と呼ばれる泥岩と砂岩の重なり合う地層である。手でもろもろと崩れる岩盤とは呼びがたい地層。
・しかも、浜岡は地層のくぼ地に建っているので、地震波が「レンズ効果」で強化されて襲ってくる。最悪の場所である。
浜岡原発の周りの桜には異常に奇形が多い。