このままでは、この国は滅びます　　　 - 苫小牧福音教会　水草牧師のメモ

１．エレミヤの時代を思い出す

「それは彼らが、小さい者から大きい者まで、
　みな不正な利をむさぼり、
　また預言者から祭司にいたるまで、
　みな偽りを行っているからだ。
　彼らは、手軽にわたしの民の傷をいやし、
　平安がないのに『平安、平安』と言っている。
　彼らは憎むべきことをして、恥じたであろうか。
　すこしも恥ずかしいとは思わず、
　また恥じることを知らなかった。
　それゆえ彼らは倒れる者と共に倒れる。
　わたしが彼らを罰するとき、
　彼らは倒れる」と主は言われる。」エレミヤ６：１３−１５

　エレミヤの時代、南ユダ王国は神の前に腐敗しきっていました。政権は腐敗し、本来、政権に対してものをいうべき祭司階級は政府と癒着して腐敗し、彼らから独立して神の正義を告げ「悔い改めよ」と要求する任務を持つ預言者までも腐敗していました。祭司も、預言者も「平安。平安。大丈夫だ。大丈夫だ。」と言い続けていました。そして、国民全体が神に背きながらも、「大丈夫なんだな」と思い込んで悔い改めないでいるうちに、紀元前５８６年バビロンに国は滅ぼされ、祖国を失いました。
　私は、今回の事故後の報道に接して、エレミヤの時代のことを思い出さずにはいられません。あたふたする政府、事故を小さく見せかけようと嘘をついては訂正する東電。「（数年後にガンになるかもしれないが）ただちには健康に影響しない。（どうせ将来訴訟になっても、被曝と発ガンの因果関係は科学的に立証できないと裁判でいえば平気だ。そのうち原告もガンで死んじゃうし。）大丈夫。大丈夫。平安。平安。」と繰り返す大学教授たち。
　筆者は及ばずながら、首相と経済産業相に脱原発をすべきこと、それは可能であることを伝えました。・・・誤解しないでください。私は彼らとつながりのある「大物」ではありません。首相官邸ＨＰと菅直人ＨＰと海江田万里ＨＰの意見箱に送ったという意味です。読んでもらえるように、祈ってください。・・・また、世論が脱原発に向くために事実を知るようにと、投稿などしています。http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6627829.html
　けれども、原発周辺地域民が職を失い、農地を失い、健康を失い、住む場所を失うという、これほどまでに多大な犠牲者を出しながら、政府とマスメディアの大口広告主である電力会社と御用学者のコマーシャルに相変わらず洗脳されて、「電力たりないでしょ。やっぱり原発は必要ですよ。」と思い続ける国民が多いことに愕然としています。まったく同じことが、今度は自分たちに起ろうとしているのに。
　
２．浜岡原発から始めて全ての原発は止めなければなりませんし、止められます。

　昨年11月26日の「週刊朝日」の記事、広瀬隆「東海地震の危機、浜岡原発は止めるべきだ」を、今、読むことができます。広瀬氏は、原発の利権に癒着した人々（電力会社・自民党政権・地元有力者・御用学者）から「誇張だ。原発は絶対安全」「広瀬は作家であって専門家じゃない」などと攻撃されながら首尾一貫してその危険性を述べ続けてきた人物です。

クリック⇒http://www.wa-dan.com/article/2011/03/post-78.php

　「まだ次を考える時ではない。今、困っている人を助けるべきだ。」という批判もあると思います。けれども、それは間違いです。今困っている人を助けることと、同時に、今回の教訓を生かすことの両方が大事です。さもなければ、今困っている人を助けたこともすべて無駄になってしまいます。
　というのは、東海大地震は、国の機関の調べでさえ2005年１月１日を起算日として８７％つまり、2011年の現在でいえば、24年以内に９０％超の確率で来るからです。そして、東海大地震が来た場合、残念ながら浜岡原発は確実に破綻すると思われます。浜岡原発は、Ｍ８強の巨大地震の震央にあるのです。１ｍの振幅の縦ゆれと激しい横揺れに見舞われて、冷却パイプは破断し、核分裂を停めるための制御棒を挿入することはできなくなります。今回の福島ではさいわい揺れはたいしたことがなかったので、制御棒は挿入できましたが、浜岡ではそうは行きません。柏崎刈羽原発は３０㎝の隆起で事故になりましたが、浜岡では１ｍジャンプすると学者は言います。しかも、地盤は「浜岡」というの名からもわかるように、ぼろぼろの砂岩と泥岩のまぜこぜの場所で、断層が通っていますから。でも、静岡県はどんな地震でも浜岡原発は１００パーセント大丈夫だからといって、原発震災は想定していないのです。ただ風下の三島市はヨウ素剤を市として準備しているそうです。
　福島原発の場合、放射能雲のほとんどは偏西風に運ばれて太平洋上空に飛散しました。しかし、浜岡原発が破綻すれば、放射能雲が偏西風に運ばれて東海地方・関東圏･東北地方は放射能汚染されます。爆発ということにならねば、幸いですが。
「第三の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、たいまつのように燃えている大きな星が、空から落ちてきた。そしてそれは、川の三分の一とその水源との上に落ちた。この星の名は「苦よもぎ」と言い、水の三分の一が「苦よもぎ」のように苦くなった。水が苦くなったので、そのために多くの人が死んだ。」(黙示録8:10,11ちなみに「苦よもぎ」はロシアでチェルノブイリというそうです)
　この現実に、なぜ国民は気付かないのでしょう。電力会社も政府も保安院も、目先の利得のために、この事実を隠し、「原発がなければ電気は足りない」「原発はクリーンエネルギー」「原発がなければ日本はやっていけない」と宣伝するからでしょうか。「電気が足りない」といいながら「オール電化」「電気自動車」の宣伝をしてジャンジャン電気を使えと大宣伝しているのがなぜ変だと思わないのでしょう。
「人が誘惑に陥るのは、それぞれ、欲に引かれ、さそわれるからである。欲がはらんで罪を生み、罪が熟して死を生み出す。愛する兄弟たちよ。思い違いをしてはいけない。」ヤコブ１:１４−１６