苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

夏季インターン四方山

 今年も母校からインターン生として神学生の齋藤君を迎えた。毎年のように研修に来てくださる方が、それぞれ個性があって楽しい。わずか二週間余だったが、ずいぶん長い間いっしょに暮らしたような気がするのは、その日々が充実していたからだろう。
 8月8日(土)に来られ、中学生クラス同席、9日(主)の礼拝で献身のあかしをしてもらった。午後は役員会陪席。10日(月)朝、暑い四日市から涼しい小海に来たせいか齋藤君はかぜをひいて発熱。しかし、風邪のつぼにお灸をしてホッカイロを風門に貼り付けて風邪薬を飲み、5時間ばかり汗をびっしょりかいて熟睡したら、元気になった。10日午後2時−11日(火)の教会小中学生おとまり会。おとまり会では創造の神様の話とチェロ演奏。12日―14日は、朝4時半に起床して5時から6時、松原湖バイブルキャンプで便所掃除の奉仕。リーダーのN兄の徹底した奉仕の姿勢に学ぶこと大だった。13日は、理事長を軽井沢TEAM年会にお連れするのに付き合ってもらい、雲場池を散歩。めぐみシャレーの庭でフリスビー。帰りは佐久市で中込学校と五稜郭を見学。さらに小海の水源地、千代里牧場探訪。14日は相木川で水泳と午後勉強。15日(土)は平和祈祷会と主の日の準備。
 16日の主日礼拝ではチェロによる賛美、17日(月)は終日、井出夫妻の白菜出荷の手伝い。18日(火)午前は市の沢のおへそ城までながーい散歩。午後は説教演習その1。19日(水)は中島宅家庭集会、午後H兄を施設訪問、夕べは祈り会。20日(木)は説教演習その2。Kさんとチェロをいっしょに演奏。21日(金)は由井さん家庭集会。22日(土)は中学生会。23日(主)は朝礼拝説教。愛餐会でチェロ演奏。野辺山滝沢牧場。そして夕礼拝説教。そして、これらの合間に契約神学、宣教と伝道、礼拝、そしてイエス様の顔が見える聖書理解などについて話した。そして、今日からあさってにかけて信州夏季宣教講座に参加。
 例年はもっとゆったりしたインターン期間なのだが、今年はいろいろなことが重なって忙しくなってしまった。だが忙しくも、楽しい日々であった。
 どういうわけか、インターン期間中齋藤君は笑いが止まらなくなってしまった。愛餐会のとき、「小海の教会の印象は、救われた人はこんなふうに笑っているものなのだということだった」と話していた。自分の欠けや罪を見て悩みこみがちだったという彼は、「悩まなくていいんだ」ということを学んだそうである。私としても齋藤君にもっとも伝えたかったことの一つは、悩んだってどうにもならない。こんな自分だけれど、神様は自分の存在を喜んでくださっているんだ、ということだった。いや、自分の罪や欠けに悩むのはあたりまえだし悩んだっていいんだけれど、神様はそんな自分の存在をまるごとイエス様によって贖ってくださり、喜んでいてくださるという事実だった。
 主が齋藤兄をご自分の器として育て、ご栄光のために用いたまうように祈る。彼は牧師として神に用いられる人だろう。校長が評されるように、齋藤君は落ち着いていてときどきボーっとしているところが大物である。若く見えることは牧師にはハンディキャップとなるが、彼は落ち着いた風貌と所作をもっている。またそうでありながら、若者らしい素直な魂をもっていて、成長のため地道に努力を惜しまぬ訓練を経てきた人なので、今後さらに伸びて行かれるにちがいない。彼は合間、合間、頼まれたわけでもないのに、こつこつと庭の草取りをしていた。
 ご飯を一杯食べる大きな体の齋藤君を送りだして、なんだかぽっかり穴が開いたようになってしまった。特に妻は「気が抜けたみたい」と言っている。心残りは、私の作曲した「チェロソリストのための開放弦のエチュード」をレッスンする時間が作れなかったこと。