苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

経済

重税は国を亡ぼす

現在日本では、金持ち・大企業ほど所得に対する納税の比率が少なく、貧乏人・中小企業ほど納税の比率が高くなっています。つまり逆累進課税を行なっています。これによって、ここに20年間、日本の貧富の格差は広がり、かつ、デフレが続いてきました。実質賃…

消費税増税はなんのため?

一昨日知ったのですが、 この中田敦彦という人はお笑い芸人なのだそうですが、youtube大学という企画を始めています。世界史や日本史の授業などもあって、けっこうおもしろいです。中田さんは慶応大学経済学部で学んだ人です。 前半は ・我が国での消費税の…

アベノミクスは本当にすごい

アベノミクス、本当にすごい。 世界一安い賃金で、世界一の労働時間働いて、世界一低い成長率を達成した。 ことはお知らせした通りである。 そして、この間、政府負債(無限金融緩和策による国債発行残高)額は、倍増し、1千百兆円(地方債を含む公債残高)…

4年間の成果を評価して

http://useful-info.com/abe-donot-want-public-to-know-this-figure?fbclid=IwAR1BBpAN8vY4hdiagF90fDcGZVHi3Jm_fDFb0aqsWQmrd2jsSBQsn0dV-cQ リンク先に、4年間のアベノミクスの結果が、整理されています。 もう「この道しかない」といって始めた経済政策…

大村大次郎『脱税の世界史』

著者が書いていることは、世界史に名を刻んだ大国は富裕層から税金を徴収することに失敗すると国民の間に格差が生まれ、最終的に国が衰退していってしまうという話である。格差が拡大すると、短期的には庶民にお金がないので内需が冷え込んで景気が悪化する…

また選挙ですね

またまた選挙の季節。どの人、どの党派を支持するかいつも悩まされます。もし、聖書的価値観に抵触するような方向性をもつ党派はだめだと考えると、国家神道、創価学会、幸福の科学、唯物史観といったものを政治行動(立法)の指針とする与野党があります。今…

「美しい国」とは格差社会を意味する

国会である野党の質問者が、ケイマン諸島に内部留保430兆円している大企業にせめて中小企業並みに法人税を課し、莫大な所得を得ている富裕層に収入に見合った課税をすれば、年金の底上げの資金源となるという趣旨の提案をしたところ、首相は「それはまったく…

解決の道はある

聖書は国家(俗権)の役割についてなんと教えているか?俗権は人間の堕落後、創世記9章に定められた制度である。その目的は、堕落して利己的になってしまった人間の振る舞いを制御して、創世記1,2章で定められた礼拝と仕事と家庭の営みという民の暮らしが守…

原発発電はもっともハイコスト、自然エネルギー電力はもっともローコスト

世界的な投資顧問・資産管理会社のラザード(Lazard)による電源別の発電コストの推移についてのレポート。 2018年時点における毎時1キロワットあたりの単価の比較 ・原子力の発電コストは、上昇傾向にあり・・・・15・1セント・石炭火力・・・・・・・・…

経済政策は失敗でしょう

下のグラフのように、1997年から2017年、世界各国では時給は増加し、実質賃金も増加している中で、我が国は、こんな風に時給は下がり、実質賃金も1割下がっているのだそうです。名目上数字の上で賃金が上がっていても、物価や税金がもっと上がっていたら、実…

TPPは、「三だけ主義」経済人の利得のために、農家をつぶし、食料自給を放棄して飢餓を輸出する

「今回の法案に限らず、国家戦略特区を強力に推進する会議体の中心メンバーである経済人たちが、(オリックス、パソナみたいに)自ら主張して実現した規制緩和や特区のビジネスに自らの会社を平気で参入させる、事前に他社では得られない情報をほぼ独占的に…

確実にアベノミクスの成果が上がっています

1.大企業内部留保2014年12月史上最大の285兆円。 2.労働者実質賃金24ヶ月下落。新自由主義経済(弱肉強食経済)の必然的結果です。 出典: http://saigaijyouhou.com/blog-entry-6873.html 要するに、大企業が下請け企業に払うべき正当な対価を払わず、…

金銭についての聖書の教え

貨幣制度というものが出来る以前、人は物々交換によって、自分が必要なものを他の人から手に入れていた。けれども、取引相手がこちらの差し出す物を欲しない場合、そこに物々交換は成り立たないという不便があった。 そこで、誰もが普遍的に必要とするもので…

ローズンゲン4月13日  宝の持ち腐れ

レビ記25:17 「 25:13 このヨベルの年には、あなたがたは、それぞれ自分の所有地に帰らなければならない。 25:14 もし、あなたがたが、隣人に土地を売るとか、隣人から買うとかするときは、互いに害を与えないようにしなさい。 25:15 ヨベルの後の年数にした…

ぶどう園の歴史

マタイ21:33−46 序 「何の権威でもって、あなたはこんなことをしているのか?」エルサレムに入城し、イエス様が宮きよめをし、宮の中で民を教えていらっしゃることに対して、宮の管理責任者である祭司長・長老たちは、イエス様に抗議をしました。主は、彼らが…

マモンカルト化した財界

小泉元首相が財界と決別という記事が出ていた。 小泉元首相、財界と決別 東電など設立の研究機関顧問辞任産経新聞 5月12日(月)7時55分配信 小泉元首相、財界と決別 東電など設立の研究機関顧問辞任小泉純一郎・元首相(写真:産経新聞) ■原発めぐる立場、相…

グローバル経済の「植民地」

https://www.youtube.com/watch?v=ZK5RY5rIGs8 隣国の経済が、ここまで国籍巨大資本にここまで食い荒らされているとは知りませんでした。内容には韓国人の友人を持つ身としては一部聞くに堪えないところもあるのですが、グローバル経済がもたらす悲惨の典型…

KGK春期学校のお話Ⅳ 被造物との和解(その2)

(2)都市文明・・土地に疎外され土地を疎外する・・・・創世記四章 アダムの子カインは、土地に弟アベルの血を流した。神は言われた。「あなたは、いったいなんということをしたのか。聞け。あなたの弟の血が、その土地からわたしに叫んでいる。今は、あな…

KGK春期聖書学校 Ⅳ 被造物との和解 (その1)

「もしあなたが道で、木の上、または地面に鳥の巣のあるのを見つけ、その中に雛または卵があって、母鳥がその雛または卵を抱いているならば、母鳥を雛と一緒に取ってはならない。 22:7必ず母鳥を去らせ、ただ雛だけを取らなければならない。そうすればあなた…

新自由主義経済の破綻の理由

ひさしぶりに文藝春秋2月号を読んだら、新自由主義経済の破綻について記されていた。 市場原理主義に立つ新自由主義経済は、格差はひろがるが、経済活動は計画経済とちがって競争が働くから活性化するのだというのが売り物だった。だが、実際の数字を見てみ…

ヨベルの年

25:1主はシナイ山で、モーセに言われた、 25:2「イスラエルの人々に言いなさい、『わたしが与える地に、あなたがたがはいったときは、その地にも、主に向かって安息を守らせなければならない。 25:3六年の間あなたは畑に種をまき、また六年の間ぶどう畑の枝…

国のあり方について(おまけ)・・・二つの自由主義

あるアンケート結果によると、米国人がもっとも大事にしていることは宗教であり、ヨーロッパ人がもっとも大事にしていることは自由なのだそうである。自由というのは近代ヨーロッパの基本的な理念なのである。近代市民革命は、自由を目指して行われた。それ…

聖書を眼鏡として原発問題を読む

はじめに 筆者が原子力発電の問題性について考えるようになったのは、1986年チェルノブイリ原発事故があった後、高木仁三郎氏の著書を読んだのが最初です。ですが、具体的な問題としてこれをとらえるようになったのは、2001年、2年に東海大地震との関連で中…

規制と自由と・・・・・「ヨベルの年」に見る経済原則のメモ

(小海小学校の裏の渓谷。なかなかいいでしょう。) 「自由市場とグローバリズムは世界の流れだ」とは世の評論家たちがよくいうセリフである。神を畏れぬ評論家がそういうのは仕方がないが、牧師まで「自由市場は世界の流れだ」などというのを聞くと、「何を…

聖書で原発を考える(その4)原発マモンと偽りの数々

4 原発マモンと偽りの数々 (1)マモニズムの罠 「あなたの宝のある所には、心もあるからである。目はからだのあかりである。だから、あなたの目が澄んでおれば、全身も明るいだろう。 しかし、あなたの目が悪ければ、全身も暗いだろう。だから、もしあな…

原発を聖書的観点から考える

明日2011年6月14日、長老教会幡ヶ谷キリスト教会で表題の学び会をします。そのレジュメです。序 神の警告1. 善悪の知識の木について (1)文化命令 創世記1:26-28 ;2:15-17 人は被造物の所有者でなく、管理者であることをわきまえる「慎み」がたいせつ。…

真理を見る目

マタイ6:22−34 2011年4月7日 小海主日礼拝1.真理を見る目をふさぐもの 国立国会図書館の玄関に、「真理はあなたがたを自由にします。」(ヨハネ8:32)というイエス様のことばが掲げられていることは有名な話です。人は誘惑されて偽りに心もからだも縛られ…

TPPのいう「自由」とは「無法」である

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)は、「貿易自由化」を目ざしているが、そこでいう関税撤廃によってもたらされる「自由」とは「無法」という意味にすぎない。したがって、TPPは「貿易無法化」にほかならない。プロゴルファーが素人相手に、「ハンデ…

金銭還元論者ユダ

ずいぶん以前読んだ本に、「実在論的還元主義」の問題性を指摘したマッカイという英国人が書いたものがあった。彼は実在論的還元論者を「でしかない屋」と呼ぶ。人間の宗教的行動は人間の道徳的行動でしかない。人間の道徳的行動というのは生物の種の保存の…