苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

歴史

戦後7日間の樺太地上戦

苫小牧には、戦後、樺太からソ連軍の銃弾にさらされながら、逃げてきた人たちが多いのです。樺太の王子製紙の工場に勤めていた関係で、苫小牧の王子製紙に身を寄せたという人が多いからです。 8月15日から7日間、樺太では、大本営からの無条件降伏の通知があ…

水草という名字(4)

今しがた、東京の「水草さん」から電話をいただきました。珍しい苗字が気になって、ルーツを調べたりしているそうです。まだ若い36歳の方です。 その方によれば、水草という苗字は、鎌倉時代からあるそうで、北条氏の家臣だったそうです。その後、赤穂藩に仕…

慰安婦強制連行があったことの文書資料

フェイスブックに、こんな記事が掲載されました。事実は事実として認めなければだめですね。 安倍内閣は、日本軍「慰安婦」問題に関連する182点の資料を国立公文書館から新たに入手したことを認め、資料の中にある強制連行をしめす具体的な記述について、…

教育勅語(高橋源一郎訳)

最近、森友学園のことで「教育勅語」が話題になっていますね。小説家の高橋源一郎さんが、かみ砕いて現代語訳しています。興味深いので、ここに引用させていただきます。 朕󠄁惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇󠄁ムルコト宏遠󠄁ニ紱ヲ樹ツルコト深厚ナリ 我カ臣民克ク忠…

頭を冷やして、教育勅語とは何か?

朕󠄁惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇󠄁ムルコト宏遠󠄁ニ紱ヲ樹ツルコト深厚ナリ 我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世世厥ノ美ヲ濟セルハ此レ我カ國體ノ虗華ニシテ繁育ノ淵源亦實ニ此ニ存ス 爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦󠄁相和シ朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博󠄁…

9分間日本の歴史

保守派言論人の池田信夫氏までもが、安倍氏・稲田氏の歴史に関する無知に呆れています。

下のリンク先からの転載です。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49034 歴史を無視した「生前退位」論議はもうやめよう 池田信夫 昨年8月に、天皇が「生前退位」の意向を示唆してから、天皇の退位をめぐる論議が始まった。政府の有識者会議は1月23日に「…

三笠宮『帝王と墓と民衆』(光文社)『わが思い出の記』から

「私の信念が根底から揺り動かされたのは、実にこの1年であった。いわば「聖戦」というものの実体に驚き果てたのである。罪もない中国の人民に対して犯した忌まわしい暴虐の数々は、いまさらここにあげるまでもない。かかる事変当初の一部の将校の残虐行為は…

三笠宮ご逝去

三笠宮「紀元節についての私の信念」(「文藝春秋」59年1月号)「昭和十五年に紀元二千六百年の盛大な祝典を行った日本は、翌年には無謀な太平洋戦争に突入した。すなわち、架空な歴史――それは華やかではあるが――を信じた人たちは、また勝算なき戦争――大義名…

「大衆」・・・・・石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』から

本書に「わが闘争」の「宣伝」についての考えが引用されていました。「大衆の時代」、政府のマスメディア支配の効果と危険性。 「宣伝は手段であり、目的の観点から評価されなければならない。宣伝の形式は、それが使える目的に向けて効果的に適合するもので…

ほんものの保守思想から見た天皇のあり方

京都選出の西田昌司氏という政治家は「そもそも国民に主権があるのがおかしい。主権は伝統にあるのだ。」と言っている。西田氏の理論的支柱は、保守思想の父英国のエドマンド・バークである。だが、彼は、バークを完全に読み間違えている。 バークは、『フラ…

守部喜雅『天を想う生涯―キリシタン大名 黒田官兵衛と高山右近』

NHKで「軍師 黒田官兵衛」が放映されていたころに出版された本。しばらく積んでおいて今回読んでみた。小さいけれども、読み応えのある本だった。秀吉が、あるいは家康が、キリスト教に対してあれほどの敵意を向けなかったならば、日本の歴史は大きく違って…

マニラの悲劇

明仁天皇ご夫妻がフィリピンを訪問された。文屋善明引退司祭の文章を引用しておく。 昨日、天皇陛下ご夫妻が、フィリピンの無名兵士の墓に花束を捧げて慰霊された。そのことをフィリピンの人々は大変喜んだとのことである。 実は、私たちは、あまりにもフィ…

必読!! 沖縄・翁長知事の意見陳述全文 2015年12月2日

沖縄県知事翁長知事の辺野古基地建設をめぐる裁判の意見陳述です。沖縄の歴史、現状を私達はきちんと知るべきですね。私は過去の歴史はいくらか学んでいましたが、沖縄の経済の現状について、誤解していました。 (沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先をめぐ…

南京で何があったのか?それは、200人の兵士たちの証言と、陣中日記31冊で実証されている件

南京虐殺の事実は、従軍した兵士たちの陣中日記31冊と証言で実証されています。現政権は、発言のすべてがウソであるという一点において首尾一貫していますね。事実に向かい合えない精神の虚弱さと言うのか、不誠実さというのか。

旧制高等学校記念館・・・松本市あがたの森

きのうの主日は、信州宣教区一斉講壇交換日で、私は松本に出かけました。朝の礼拝を終えて、兄弟姉妹といっしょに昼食をいただきながら、「松本城は何度も訪ねたんですが、それ以外に、松本で面白いところはありませんか?」と質問をしたら、「あがたの森の…

「朝鮮人慰安婦を強制連行」と書いたのは産経新聞

http://lite-ra.com/i/2015/09/post-1529-entry.html興味深い記事を見つけたので転載しておきます。朝日を売国奴呼ばわりし、廃刊を求めた産経新聞は、自身についてどう処するか、興味深いところ。当然、廃刊するのでしょうね。 「韓国人慰安婦を強制連行」…

鳩山元首相の最敬礼について

鳩山さんが、韓国の3.1独立運動で日本の官憲によって逮捕され拷問され処刑された人々の刑務所を訪れ、そこで韓国の礼法における最敬礼(クンジョル)をもって哀悼の意をささげたら、これを屈辱を含む日本風の「土下座」と誤解した人々が大騒ぎしています。 …

<資料>玉音放送公開

どういう意図かわかりませんが、8月1日、「玉音放送」の原版が公開されました。70年前を振り返る資料として、原文・現代語訳あわせてここに載せておきます。http://www.asahi.com/articles/ASH7G3JDXH7GUTIL021.html 「玉音放送」の原盤。今回この2枚を…

ポツダム宣言 1945年7月26日

今、国会で「平和安全法制」という名の「日本が地球の裏側まで行って米軍の戦争に参戦するための法制」が論じられている。昨日、党首討論のなかで、首相がご自分は「ポツダム宣言をつまびらかに読んでいない」と発言したので、以前、「日本国憲法制定プロセス…

富岡製糸場遠足

富岡製糸場に教会の兄弟姉妹と遠足に出かけてきました。最高によい天気にめぐまれました。 伝統ある甘楽教会(日本基督教団)の駐車場をお借りして、礼拝堂でお祈りしました。大谷石造りの立派な会堂でした。歴史ある説教壇とフルベッキのGod is Loveという…

国立公文書館アジア歴史センター

国立公文書館アジア歴史センターというのを知りました。下のリンク先です。 http://www.jacar.go.jp/DAS/meta/MetaOutServlet 無料のプラグインをダウンロードすれば、重要歴史文書を写真版でネット上で閲覧できます。検索機能がついていますから、たとえば…

Nanking! Nanking! 無料公開中

「ジョン・ラーベ」とは別に、陸川監督のNanking! Nanking!(City of Life and Death)が、ネットユーザーのためにということでyoutubeに期間限定で特別公開されています。これは中国で作られた映画で、日本では公開されないのですが、世界は日本軍が南京事件…

南京事件  ジョン・ラーベ

南京事件のとき、南京に在住し、多くの中国人を逃がした勇気あるドイツ人医師ジョン・ラーベの手記が映画化されました。日本では、臆病な配給会社がそろって拒否したが、海外では「もうひとりのシンドラー」と反響を呼んでいるとのこと。ラーベの手記が残さ…

富岡製糸場 下見

おとといの午後、春の教会遠足で行く富岡製糸場に下見に行ってきました。周りはだいぶ観光化されていました。おばあちゃんが、昔ながらの糸車の実演をしていて、隣で蚕の佃煮を子どもに食べてごらんと勧めているおじさんがいました。 建物はぶっとい柱と梁の…

武田知弘『大日本帝国の真実』

バランスの取れた内容で、現代への警鐘ともなっている平明な文体の良書だと思います。250ページほど 中古で130円ほど。 第一章 明治維新 第二章 大日本帝国が目指した国家像 第三章 日露戦争 第四章 殖産興業 第五章 戦争依存症国家と軍部の暴走 第六章 なぜ…

今年秋のNHK朝ドラのヒロイン 廣岡浅子さん

山口陽一牧師の文章です。 秋からのNHN朝ドラ「あさが来た」のヒロイン廣岡浅子についてもう少し。1849年京都の三井家に生まれ、2歳で大坂の豪商廣岡家の許嫁となり、花嫁修業のため読書を一切禁じられ17歳で結婚。富豪の妻となり20歳で明治維新に遭遇する。…

大海・小海の形成の記事に追記しました

筆者の住む町は標高900メートルほどの山間の谷あいにあるのですが小海という名です。その由来を調べるうち、平安時代の八ヶ岳山体崩壊と千曲川閉塞、相木側閉塞という事件と、それらの天然ダムの決壊と大洪水ということを知るようになりました。 以前、書い…

ジョン、ヤン、ジャン

宗教改革の「聖書のみ」の原稿の依頼を受けいていたのが書きあがりました。ジョン・ウィクリフ、ヤン・フス、そしてマルチン・ルター、ジャン・カルヴァン。文字通り、いのちがけで聖書を信じ、聖書に賭けたんです。ジョン、ヤン、ジャンと国によって読み方は…

明日、軍師官兵衛講演会

明日、教会史家、山口陽一先生を迎えて、「軍師官兵衛とキリスト教」という講演会をすることになっています。南佐久郡のみなさんが参加してくださることを期待しています。25000人来られたら入れませんから、適当な人数がおいでくださるように、と。 お祈り…