苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

教会と国家

「言論の自由」の意味を知らない総理大臣

どこかの国の総理大臣が他党を侮辱するひどい発言をして、それを取り消すように求められたところ、自分には言論の自由があるとのたまわった。彼は言論の自由というものが何もわかっていないようである。 そもそも、自由とは、「~からの自由」というふうに、…

国を愛するということはナルスシズムではない

今日の名言:@gorohani 自分の国だから我々は日本を批判するのだ。批判するのはよりよい日本をつくるためなのだ。批判の無いところに未来はない。無批判に日本の良さなどと言うのはナルシズムだ。鏡の中の自分の顔をながめていい気分になっているような馬鹿…

バルメン宣言

今日は、神学校で終末論でマルコ13章の「前兆」の話と、現代神学でバルメン宣言の概要を話してきました。前兆のうちの「荒らす憎むべき者」とヒトラーとが重なり合います。終末の前兆は「産みの苦しみ」ですから、終末論は本質的に希望論なのですが、それ…

ファシズムの初期症候

「ファシズムの初期症候 / Early Warning Signs of Fascism(日本語訳版)」 (ローレンス・W・ブリット起草/米国・ホロコースト博物館展示パネルより) 今の日本、危なくなっていますねえ。

教育勅語(高橋源一郎訳)

最近、森友学園のことで「教育勅語」が話題になっていますね。小説家の高橋源一郎さんが、かみ砕いて現代語訳しています。興味深いので、ここに引用させていただきます。 朕󠄁惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇󠄁ムルコト宏遠󠄁ニ紱ヲ樹ツルコト深厚ナリ 我カ臣民克ク忠…

ポンテオ・ピラトのもとに

『舟の右側』から依頼があって、国家主義が強まる状況の中、キリスト者としてどう考え、どう生きるかについて、二三回で書いてくれとのことでした。一回目の原稿を書いていまさっき出しました。 冒頭はこんな感じ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 二十歳前に教会…

ナチズムと神学者の件

ヒトラーの時代のことを書いた本をいくつか読んでみて、一番目に深い印象が残っているのは、20歳ころに読んだフランクル『夜と霧』です。人間はここまで悪魔になってしまえるのかという恐ろしい現実と、収容所という限界状況において生き残った人々はかなら…

国民だまして選挙はいただけません

<3年前は「アベノミクス三本の矢」で信を問うといって選挙に勝って、実行したのは特定秘密保護法強行採決。先の総選挙では消費税先送りで信を問うといって選挙して、実行したのは安保法暴力採決。これが安倍政治の選挙戦略です。参議院選挙も、安部政権は争…

菅野完『日本会議の研究』・・・生長の家原理主義者たちがその中核

1.話題のベストセラー、菅野完『日本会議の研究』を借りて読むことができました。amazonに注文してからもう一ヶ月近くなるですが、重版がかかっているとか。また、日本会議から出版差し止め圧力がかかっているとかいう話もあります。どちらが本当なのか私…

対岸の火事と見てよいのか

安倍政権が、共産党を破壊防止法の調査対象と見なしていると閣議決定したというニュースを知りました。治安維持法を髣髴とさせられました。共産党が呼びかけてついに野党が共闘することに対して、なりふりかまわぬ分断作戦ですねえ。・・・まあ、もともと公…

2月11日

国は、2月11日は「建国記念の日」であるとしています。先に太平洋戦争が始まってまもないころ、日本のキリスト教会の教会学校では、どんなことが教えられていたでしょうか。当時の教案誌の2月11日にかんする教案がありますので、ここに紹介しておきます。現…

改憲論議 20条も大きな問題

http://www.asahi.com/articles/ASJ1P3DQNJ1PUTFK004.html 報道によれば、安倍首相は21日午前の参院決算委員会で、憲法改正について「いよいよ、どの条項について改正すべきかという、新たな現実的な段階に移ってきた」と述べ、国会などの議論で改正項目を…

「聖書から見た『教会と国家』」の原稿を紹介

「聖書から見た『教会と国家』」の原稿を紹介しておきます。1997年にまとめたものです。「売れそうにない」ので出版に至らず、お蔵入りしていたので、HPで公開したものです。 とりあえず序文と目次をアップしておきます。関心があれば、ご一読ください。ht…

神学講座Ⅱ 「国家と民族は創造の秩序に属さない」アップ

神学講座Ⅱ 「国家と民族は創造の秩序に属さない」をアップしました。 http://d.hatena.ne.jp/koumiboxy/20150221/1424502820

『殉教の復位』

渡辺信夫先生の「殉教の復位」(『キリスト者の時代精神、その虚と実』いのちのことば社)を久しぶりに読みました。話されたのは、2004年信州夏期宣教講座の長崎エクステンションの場。それから10年たって、急速に闇が深くなっているなか、大事な文章です。…

2月11日に寄せて

イエスは言われた。「カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい。」(マルコ12章17節) 神はカイザルに、剣(警察権)によって社会秩序を維持し、徴税と富の再分配によって経済格差を是正するという務めを託されました。つまり…

キリスト者として選挙でどの人、どの党を選ぶか

むかしから、クリスチャンとして、どういう政党を選ぶかということをいろいろ考えてきました。 結局、聖書にガイドを求めることにしました。 ローマ書13章1-7節から、神様が政治家に託している務めは、①社会秩序の維持(剣の権能、司法、国防)と ②富の再分…

『静かなヒーローたち』

『静かなヒーローたち』という本を在米の友人から送っていただいて読みました。副題に「一世紀にもわたって、日本と日系人をたすけてくれたアメリカ人クエーカーたちの愛の記録」とあります。 先の大戦のとき、米国では日系人たちは敵性人種であるとして、強…

5分でわかる特定秘密保護法

朝から晩まで台風のニュースをしている陰でコソコソと特定秘密保護法の施行を12月10日と決めてしまった、という感じ。

権力者には二つの顔がある

神のしもべ 神のことばである聖書は、国家権力者には二つの顔があると教えている。第一は、剣(法と警察)をもって社会の秩序を維持し、徴税によって貧富の格差を補正する「神のしもべ」という顔である。人間はアダム以来堕落してみなわがままになっているの…

自民右派のいう怪しげな「伝統」・・・E.バークの誤読

第一次安倍内閣のときに強行採決で決められた改訂教育基本法の前文と第二条4項に「伝統」ということばが出てきます。ここで意味している伝統とは、大日本帝国憲法・国家神道的な現人神天皇を中心とした体制のことでしょう。しかし、それは、わずか80年間で破…

朕ハ国家ナリ?

安倍首相がますます独裁者として暴走しています。国会審議はおろか、閣議決定すらも要らない、「わたしが政府だ」「朕ハ国家ナリ」といわんばかりです。 国防に関する考え方はいろいろありえたとしても、三権分立の破壊、独裁はあってはなりません。主にある…

政治への意思表示の方法について

政府の動きについて、いろいろ問題を感じたりしているとき、友人と話題にしたり、fbに投稿したりするのもいいとは思いますが、政府に対してきちんと意思表示をするのが正しいことなのではないかと思っています。311の地震と原発破たんの時から、首相官邸、あ…

堤未果『アメリカから自由が消える』扶桑社

本書には、ブッシュJr.が911事件の直後、火事場泥棒のごとくに定めた「愛国者法」によって始まったアメリカでの「言論の自由」弾圧の現状がレポートされている。オバマ政権でも状況はさして変わらないという。 「集団的自衛権を行使して米国の戦争に付き合う…

ロバート・P・エリクセン『第三帝国と宗教        ヒトラーを支持した神学者たち』

この本、手に入れて読み始めました。ゲルハルト・キッテル、パウル・アルトハウス、エマヌエル・ヒルシュという、世界的に一流の聖書学者・神学者たちが、なぜナチスに加担する偽預言者になってしまったのか? 第一章の末尾にこんな一節があります。「私たち…

宮田光雄『ナチ・ドイツと言語』

先日、A牧師に紹介していただいた宮田光雄『ナチ・ドイツと言語』の第一章「独裁者の言語」を読んで、むかし学んだバルトとブルンナーの間の自然神学論争において、バルトがあくまでも「ナイン」と自然神学全否定の主張をした(せざるをえなかった)時代的…

朕ハ国家ナリ?

また私は見た。海から一匹の獣が上って来た。これには十本の角と七つの頭とがあった。その角には十の冠があり、その頭には神をけがす名があった。私の見たその獣は、ひょうに似ており、足は熊の足のようで、口は獅子の口のようであった。竜はこの獣に、自分…

政教分離の重要性

新約聖書黙示録13章という箇所には、「海からの獣」(皇帝・国家権力)が「竜」(サタン)から権威を得た時に、傲慢になって軍国主義に走り、そのとき、「地からの獣」(御用宗教団体)が皇帝崇拝の手伝いをして国民を洗脳し、反対者を弾圧するという状況を…

政治と悪魔

http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3431.html 巨大医療グループ徳洲会の政治家への賄賂が話題になり、ついに都知事は辞職に追い込まれました。ほかにもたくさんの政治家たちにお金がばらまかれていたようです。 しかし、上のNHKの特集を見ますと、…

ローマ書13章:正常な国家権力の務め

昨日は悪魔の手先となってしまった国家権力について黙示録13章から概要を書いたが、それだけではアンバランスなので、国家権力の本来の務めについて啓示されたもうひとつのR13章から書いておく。 ローマ人への手紙13章<個人で悪に復讐してはいけない。かえ…