1889年2月11日から、1914年12月31日まで『日本』という日刊紙があった。その後、1925年に小川平吉の手により再創刊され、1935年まで10年にわたり、日本主義を主張する新聞として出版された。その10年に、我が国は大正デモクラシーから全体主義と二十年戦争へと暴走していった。新聞『日本』は、「非国民」「売国奴」という当時も良識からして使用がためらわれることばを、頻繁に論敵に投げつけることによって、その社会の良識を破壊していった。
といっても、わずかな発行部数の新聞「日本」が、本当にそれほどの影響力をもちえたのだろうか。実際には、満州事変をきっかけに国民世論が沸騰して主戦論に転じて、従来、戦争反対を基調とする朝日、毎日など大新聞が、在郷軍人会の不買運動もあって、発行部数が激減し、背に腹は代えられなくなって主戦論に転じたことが決定的だったといくつかの証言から知った。
その背景には、世界恐慌と日本の恐慌、それに対応できない議会政治、議会政治を重んじる政治家たちへの相次ぐテロ、2.26事件、5.15事件、天皇機関説批判、満州事変へと軍部の暴走があった。
現代では、この新聞『日本』の役割を小林よしのり『戦争論』、産経新聞、2ch「保守速報」にたむろするネット右翼がしている。
ザリガニの思い出
30年も前、東京練馬の教会で牧師をしていたころ、近所でつかまえたザリガニ2匹を、アルマイトの金だらいで飼っていたことがあります。雄は、餌をジャム瓶の蓋に乗せてやると、大きな爪でひっくり返してしまうので星一徹と命名しました。(奥さんのは無名でしたが、星一徹の嫁さんなら春江だったのかなあ。)
子どもがたくさん生まれましたが、星一徹がとんでもないオヤジで子どもたちを食べたがるので、お母さんのおなかの下に隠れていました。
ある日、就学前のうちの長男と教会のともだちが、ザリガニの赤ちゃんたちを小さな箱にいれてお散歩に連れて行ったのです。ところが、玄関の横に置き忘れてしまったので、みんな死んでしまいました。以来、長男はえびが食べられなくなりました。
口から食べられなくなったら
最近石飛幸三『口から食べられなくなったらどうしますか「平穏死」のすすめ』という本を読みました。講談社文庫です。「延命治療の限界と、人としての安らかな最期を考える」という腹巻がついています。
5:1 私たちの住まいである地上の幕屋がこわれても、神の下さる建物があることを、私たちは知っています。それは、人の手によらない、天にある永遠の家です。
5:2 私たちはこの幕屋にあってうめき、この天から与えられる住まいを着たいと望んでいます。
5:3 それを着たなら、私たちは裸の状態になることはないからです。
5:4 確かにこの幕屋の中にいる間は、私たちは重荷を負って、うめいています。それは、この幕屋を脱ぎたいと思うからでなく、かえって天からの住まいを着たいからです。そのことによって、死ぬべきものがいのちにのまれてしまうためにです。
5:5 私たちをこのことにかなう者としてくださった方は神です。神は、その保証として御霊を下さいました。
5:6 そういうわけで、私たちはいつも心強いのです。ただし、私たちが肉体にいる間は、主から離れているということも知っています。
5:7 確かに、私たちは見るところによってではなく、信仰によって歩んでいます。
5:8 私たちはいつも心強いのです。そして、むしろ肉体を離れて、主のみもとにいるほうがよいと思っています。
5:9 そういうわけで、肉体の中にあろうと、肉体を離れていようと、私たちの念願とするところは、主に喜ばれることです。
5:10 なぜなら、私たちはみな、キリストのさばきの座に現れて、善であれ悪であれ、各自その肉体にあってした行為に応じて報いを受けることになるからです。 (第二コリント5:1-10)
いろいろな意見がある課題だと思いますし、本人・家族・医師それぞれの立場で感情的に複雑なことです。 それに、この本で扱われる「口から食べられなくなった人」というのは90歳前後の方たちに関することであって、若くしてそういう状況になった人の場合は考え方が違ってくるかもしれないなあと思わされます。
自分自身の老いた将来のこととして考えると、イエス様を受け入れて、天からの住まいが用意されており、主の前に立つ備えができている身としては、壊れてしまったテントより、天にある朽ちない本建築の住まいに行きたいと思うのが、少なくとも現在の心境ではあります。
消費税増税はなんのため?
一昨日知ったのですが、 この中田敦彦という人はお笑い芸人なのだそうですが、youtube大学という企画を始めています。世界史や日本史の授業などもあって、けっこうおもしろいです。中田さんは慶応大学経済学部で学んだ人です。
前半は
・我が国での消費税の歴史的経緯、
後半は、
・「1000兆円の借金があるから消費税が必要だ」という常識のウソ、
・消費税は実際には何に使われているのか、
・消費増税はさらにこの国の景気を悪くし、かつ、格差を拡大する、
・紐付き「有識者」は信用できるのか
というふうな内容。
ここで紹介されている本もチェックしてみようかな、と思っています。
ちょっと騒々しいですけれど、楽しく学べます。
*追記2019年8月9日
「1000兆円の借金」というのは財務省の作り話であるということは、高橋洋一氏も言っていたんです。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/47156?page=4
本当のことはテレビやネットではわからない。現地に行かなければ。
最近、韓国を訪ねてきた方の旅行記を見つけました。政府間がぎくしゃくしているからこそ、民同士は知り合うことがたいせつです。
https://note.mu/tabi_gari/n/n0222be99d9e2?fbclid=IwAR2OgpT3yK98w6Dev3n99PI8io4ziM-CyciUAIFNV5oC3amOMK-kzyHdIiA
(本文より)
旅の初日の27日には韓国各地で日本政府に反対するデモが起きたし、僕が訪れた光州や全州にも日本製品ボイコットの大きな垂れ幕が下がっていた。けれど、いつもの韓国と違うのはそれくらいで、あとは何事もなく、平和に旅することができた。
身の危険を感じることなんてなかったし、日本人と知って嫌な顔をされることもなかった。そこで出会ったのは、ちょっとおせっかいで、馴れ馴れしくて、でも優しくて、あったかい、いつもの韓国の人々だった。
(中略)
デモ等が起きているのは事実だし、今後の情勢次第では渡航を控えた方がいいこともあるかもしれない。
ただ、テレビやネットに流れている情報がすべてだとは思わないでほしい。それらを100%は信じないでほしい。
そして、現地へ行けば真実を得られるとは限らないけれど、最も真実に近づけるのは、現地へ行くことでしかありえない、ということだ。