苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

歴史的大寒波への備え

 北海道方面のみなさんへ。

 ニュースでお聞き及びのことでしょうが、今週末2月9日(土)、10日(日)、極渦(きょくうず)が壊れて、北極圏の冷たい空気が日本、特に北海道を覆うそうです。シカゴで氷点下35度、風による体感温度氷点下50度を経験した方から教えていただいたことをシェアします。

 夜間も13度以下にならないように。暖房が届かない場所に水道管がある場合は、水がポタポタ落ちるようにしておくように、とのことです。

 うちの場合は、自宅はいいのですが、会堂には人が住んでいないので、特に警戒して備えておかなくてはと思っております。

シベリアがゴールドラッシュだそうです

 1月29日のAFPニュースに「永久凍土にゴールドラッシュ」と見出しがありました。黄金が出たのかと思ったら、そうではありませんでした。地球温暖化でシベリアの永久凍土が溶けてきて、埋まっていたマンモスの牙が続々と掘り出されて来たというのです。以前にも、このブログで取り上げたことがありますが、現在、ワシントン条約では象牙の取引は禁止されていますから、今生きている象の牙の代わりに、かつてシベリアで生きていたマンモスの牙が高値で売買されるようになっているのです。その埋蔵量は50万トンと言われているそうです。1キロあたり1000ドルですから、

500,000×1,000×1,000=500,000,000,000=5000億ドルです。

マンモスの化石は、広さ300万平方キロのサハ共和国の広範囲にわたり埋まっている。サハ共和国の土壌は永久凍土で、これがマンモスを保存する巨大冷凍庫の役割を果たしている。マンモスの牙は「氷の象牙(アイスアイボリー)」の名で知られており、当局は、今もサハ共和国に推定50万トン分の牙が埋まっていると推定している。

 ロシアのマンモスの牙の輸出量は、2017年は計72トンで、その80%以上が中国に輸出された。

 地元の猟師や漁師は長年、川岸や海岸近くでマンモスの骨を採掘してきたが、価格はこの10年間で劇的に上昇した。

 中国では、高品質のマンモスの牙は1キロ当たり1000ドル(約11万円)以上の値が付く。サハ共和国北部は農業に不向きな気候で、仕事もないため、地元住民はマンモスの牙が安定した収入を得るための唯一の手段だと考えている。

 人々は、特定の地域で採掘を行うための免許を有料で取得している。認可を受けて10年以上採掘を行っているある男性は「ここでは今、マンモスラッシュが起きている」と語る。2013年には、マンモスの牙の採掘と売買を包括的に規制する法案がロシア議会に提出されたが、なぜかいまだに採決が行われていないと、不満を漏らす。(つづきはリンク先を参照)

 

  お金のことはともかく、これほど莫大なマンモスの群れが、かつてシベリアに住んでいたのですね。これはよく知られたことですが、見つかったマンモスの遺体は骨ではなくて、肉体も毛皮もあるのです。ですから、永久凍土が解けてくると狼が集まってきてその肉をあさるのです。マンモスの口と胃袋からは、未消化の温帯地域に生えている草が発見されています。マンモスは毛が生えているので、寒冷地に住んでいたのだと誤解している人がいて、雪の中に暮らすマンモスの絵など見ますが、あれは嘘です。マンモスには、寒冷地に住む哺乳類にはかならずある皮脂腺というものがありませんから、マンモスが暮らしていた環境は間違いなく温暖な気候でした。

 暖かい日差しの下で何百万頭というマンモスの群れが、草原で草を食んでいたところ、突然、マイナス百度という寒気が襲って、マンモスは冷凍されてしまったことは間違いないことです。

 その気候の激変の原因については、大規模は火山の噴火による暗黒化だとか、地軸の急激な移動だとか、映画デイ・アフター・トゥモローのような地球温暖化による海流の停止だとか、ノアの大洪水が関係しているのではないかとか、いろいろ言われていますが、ほんとうのところはわかりません。

 とにかく、地球の歴史は進化論者が前提としてきたような斉一説でないことだけは、確かなことです。大激変がこの地球を襲ったのです。

 

<追記>

 ちなみに、マンモスのハンコが普通に売られています。

www.heiando.net

 

雪かき

 昨晩、雪が積もりました。祈り会のあと、会堂周囲の雪をH兄といっしょに掻きましたが、最後までやり切れずに残してしまいました。今朝、うちの駐車場に積もった雪をどけて、さあ教会も雪かきだと9時に会堂に出勤してみると、もう全部きれいに掻かれていました。どなたか「右の手のしていることを左の手に知られないように」する方のおかげです。(マタイ福音書6章3,4節)

 

ゴッコを食べました

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ゴッコ(「漁師さん直送市場」様より)


 昨晩は、フードDというスーパーでゴッコという魚を見つけて食べました。調べたらホテイウオというそうです。見た感じ、最初はフグかと思いました。もうちょっと見ていると、巨大化したオタマジャクシです。顔はかわいらしくて、「パグに似ているなあ」というと、家内は「アザラシの赤ちゃんみたい」と言いました。そんなことを言っていると、食欲がなくなりそうですが、めげずに食べることにしました。さばく技術はないので、隣にあった切り身を買いました。

 食べ方は、「しょうゆ出汁にごぼうと長ネギを入れて食べ、身を食べてしまったら、最後に、ゴッコの味の出た汁に生ノリを入れて食べるんだよ」と教えてもらいました。フードDはもともと魚屋さんからスタートしたので、お魚については、いいものが入っているし、親切です。ゴッコは苫小牧では捕れないそうで、室蘭の噴火湾でとれるとのこと。

 帰って、さっそく家内がゴッコ汁を作ってくれました。肉がほとんどなくて、肉とくっついたプルプルのゼラチン状の部分を食べます。コラーゲンが多いとか。あまり食べるところがない感じ。残った汁に生ノリを入れて食べると、磯の香りがしました。

 神様はいろんなものを造りますねえ。

 

 

 

おんな城主直虎  嫌われ政次の最期

 久しぶりに大河ドラマ「おんな城主直虎」のことを思い出す機会があったので、少々メモをしておきたい。戦国時代の終盤、駿河の国を今川家が治めていたとき、その属国に井伊家が治める小国があり、そこを治めるのは直虎という僧形の女城主であり、その家老は小野但馬守政次でした。女城主を演じた女優の名は忘れたが、政次を演じたのは高橋一生である。さて、小野政次は家老とはいうものの、今川が井伊家を監視するために用いていた家老でもあったので、井伊家の中では嫌われ者であり裏切り者とされていた。そして、小野は嫌われ者であり続けることをもって、今川の圧力から主家である井伊家を守ることを自らの任務としていたのである。そうした複雑な小野の忠誠を理解する者はほとんどいなかったが、政次の幼馴染でもあった直虎は、冷酷にふるまう政次の最も深いところを徐々に理解して行き、そしてことばにも行動にも見せないが、深い信頼と愛で結ばれていった。

 しかし、ある事件の中で直虎が今川を裏切ったという嫌疑をかけられ手捕縛され、風前の灯となった時、政次はいったん自らは窮地を脱してのがれたにもかかわらず、あえて戻って来て、自分が直虎を裏切り画策してこのようになったのだと、すべての罪を自らがかぶって今川方から処刑される道を選んだ。

 磔にされた政次の処刑場に僧形をした直虎がやってくる。直虎がこれまで折々そうしてきたように、裏切り者のためではあるが経を読むのであろうと周囲もドラマを見る者も思ったところが、なんと直虎はそこにあった槍を取り上げて政次に駆け寄るや、「この、裏切り者!貴様の名は末代まで裏切り者として伝えてやるわ!」と叫ぶと、政次の胸に槍を突き立てたのだった。対して政次はふと微笑んで、「女のお前に、井伊の家を守ることができるものか!」と血を吐きながら罵倒して死んでいった。

 しかし、このすさまじいやり取りを見ながら、ドラマを見ている者は、そこに今までに見たことのないラブシーンを見たのだった。井伊の家を再興するという志を将来実現するために、彼らは愛と信頼の深い絆で結ばれて、殺し殺されたのだった。

 史実としては、政次は斬首にされたそうである。しかし、シナリオライターはあえて十字架刑を選んだ。意図を感じなくもない。